なぜか怒涛の車検(その1)

早いもんでGPz1100空冷が公道走行可能になってもう2年経とうとしています.低年式の希少車ということで維持も結構大変ながらここまでやってこれたのもその車体(というか寄せ集めたパーツ)の素地の良さと,いろいろ部品流用が利くカワサキ車特有の事情によるところも大きいでしょう.とにかくなんとか末永く乗り続けたいなということで2回目の車検を受けることにします..

特に車検を受けるにあたってやっておくことは前回のタイヤでほぼ済ませておいたので,整備簿を付け,車検の予約をしてウィークデーに仕事の負荷の軽めな週のとある午前中に半休をとって,出発です.当日は少し出発が遅れ目になったので,到着したのは第一ラウンドが始まって10分ぐらいたったところ.急いで書類を書きあげいつもの第一ラインへ.バイクは少なめなのか私の前はちょっとくたびれた改造がいっぱいのハーレーが1台ってところ.このハーレーがまあ改造もさることながらいろいろ不具合があるらしく,なかなかラインに入れてもらえません.う〜ん,運が悪いわ〜と思っていたら20分ぐらいしてようやくハーレーがラインに入り,検査官の方が来てくれました.いつも通り,灯火類,ホーンのチェック,車体周り,フレーム番号の確認とルーティンがほぼ終わろうとしたその時,検査官がエンジン番号を見て

エンジン載せ換えました?

一瞬耳を疑いましたが,確かにそういっています.まあ厳密に載せ換えたかというと元々このフレームに載っていたエンジンではないですし,確かに載せ換えたんでしょうけども私が受けた前回の車検からは一回たりともエンジンを下していないので,ぱっと言われて正解をこたえるのはなかなか難しい.しょうがないので私が乗るようになってからは一度も換えていませんが.とある意味真実のみを答えました.すると,

原動機番号が違うんですよね〜.

ええっ?見てみるとKZT10BEと車検証にあるところ,エンジン番号を見てみるとなんとKZT10BGとなっているではないですか!今の今までBEだと思い込んで,エンジンを入手した時から純正エンジンと認識してきたのに,なんとまあ.それに悪いことに排気量を示すサインがどこにもないということで良く見るとニンジャなどで見られるシリンダブロックの背面にある浮彫がエンジンのどこにも見当たりません.で,一応ラインには入れてくれるみたいで,当然検査不適合で,再検査を受けることになりました.幸いにも車検の満了まで時間があるので,それまでに改造申請をして,審査を通ってから再度車検となるということであと3週間のうちに審査用書類を書いて,審査が最低でも1週間.そこから車検予約して車検となるようです.で,何をどうやっていいやらわからないので,車検のラインの脇にある事務所で検査官の方に忙しい中お話を伺うことができました.改造申請は車体がそのものであること,改造の内容がどのようなものであるか,強度など公道走行において問題ないかどうかを自明する必要があるということで,車体の同一性,仕様などをメーカーに聞いて資料を集めたり,計算式などで強度を証明したりしなければならないとのこと.

かなり面倒そうな内容で,場合によっては排気量の特定ができない場合は,測定したり,シャーシダイナモで出力測定をして出力に応じた強度計算が必要だったりするのことなので,もう一体何から始めていいやらわかりません.とにかく一度書類を作って16時半以降に持ってきてくださいとのことで,一応改造自動車の審査事務規程のコピーをいただいて内容を読んで対応してくださいと審査官のおにいさんは親切に教えてくれました.でもこうなったら目が飛び出るほど高い買い物になりますがKZT10BEの刻印のあるクランクケースに入れ替えるか,エンジンをまるまる買うか,それとも?ということで無限に可能性を頭の中で考えつつすごすごと自宅に戻る私なのでした.つづく!

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