GPZ1000RX1号機との別れ

2号機を手放して間もなくですが,1号機を手放すことにしました.

思い返してみると,2機ともにエンジンの入手が先でそもそもがRXエンジンを搭載した二ンジャを作るつもりで入手したものが様々な事情でGPZ1000RXを組むことに変わって行った経緯をたどっています.別にその時々でニンジャを組みたかったと後悔するようなことは一切なかったので,これはあとになってから考えるに2台ともニンジャに負けず劣らず堪能出来たということでしょう.

確かに走り出してからのフィーリングはニンジャとは一線を画したものであり,当時スーパースポーツとツアラーの線引きが明らかでなかった頃から脱却するように味付けがなされていった経緯をありありと感じることが出来ました.ここで,ニンジャとRXとどっちが好きか聞かれるとなかなか答えに困ってしまうのですが私のRXとのお付き合い期間の大部分で片や9Rを合わせ持っていたということが私のRXに対するインプレッションに大きく影響していると思います.この期間中三台目としてニンジャを所有していたこともあるのですがそのときは何か一台手放さなければならない局面でほとんど迷うことなくニンジャを手放す決断に至りました.

実際スーパースポーツの9R,ツアラーのフィーリングを持っているRX,ちょうど真ん中に位置するニンジャとなると,一番メリハリが効いていないのがニンジャであるということになったのだと記憶しています.となると私にとってRXは至高のツアラー.ニンジャはマルチパーパスという認識だったんです.

実際のRXでの走行の思い出はツアラー的使い方をしたときの好印象が圧倒的です.高速走行時のエンジン音や風切り音,振動などはニンジャより優れた性能であり,ニンジャの持っているある種荒々しいフィーリングは影を潜めている印象です.ただ一定以上の扱いをすればRXも荒々しいフィーリングを醸し出すのですが,いかんせんこの歳になってそこんところを引き出そうとすると,かなりな覚悟を持ってアクセルを握らなければいけません.

企画としてはそもそもがあまり目的を持たないテーマでやって来たので,どの時点を持って終了とするか落とし所がわからずにズルズルやって来た感じで,何か手を入れてはまたちょっとしてからまた調子がおかしくなったりして,なかなか車体の完成度が測れずにいたのです.ここに来て2台目を晴れて完成させることが出来,そのパフォーマンスからどの程度まで仕上げるべきかが明らかになり,プラグの交換でほぼ手を入れるところがなくなったところでした.特に2台目を比較的完成してすぐ手放してしまったので,そのあとしばらくまた乗り続けるかと思ってはいたのですがほどなくしてまた新しい車体を組まなければいけなくなりました.

実際次の車体はRXと同時に所有するメリットがあまりないモデルでしたので,手放す車体の白羽の矢が立ったのは当然RXとなりました.こうして立て続けにRX2台を手放すことになったのでした. 振り返ってみるとニンジャの後継ということで興味本位でやってみたRXですが,たった2年のタイムラグの中に様々な違いが盛り込まれており,その設計思想や当時の風潮なんかを思い起こすといろんなことが今になってわかったりしました.またこういった企画ならではの部品の入手性などあまりに大きな違いがあったりしてある種勉強になったというかなんというか….

ただニンジャの後継というカテゴリーが今のところZZ-Rシリーズであり,自分として今後もしニンジャがなくなったとしてどんな車種を軸に考えれば良いか決める上で非常に良い経験が出来たと思います. まあRXの場合は部品の入手性がそろそろクリティカルになって来ているので,次の機会というのは恐らくないと思います.それでも結局かなり長いお付き合いが出来たのもRXの優秀さによるところが大きかったでしょう.

ちょっとした思い付きで始めた企画ですがかなり中身の濃いものになりました.長々とお付き合いいただいた皆さんに感謝しつつこのテーマ終了となります.また他の企画継続中ですのでそっちも引き続きよろしくね〜.

GPZ1000RX1号機の思い出写真

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