左フロントフォークのシール交換

前回のアンダーカウルで,次はサイドカウルの補修を匂わせておいて,なぜか今回はフロントのオイルシール交換です.というのも前回下回りの作業をしていたところが,左からオイル漏れしているのを不幸にも(?)見てしまったからです.まあ,何が不幸なのかわかりませんが,片方だけもれているので,ここは完全に仕上げてしまった車体ではありますが,そのままというわけには行かないので取り急ぎ作業を行います.

実際はそんなことは起きないと高をくくってアンダーカウルを装着したわけで,全くの見込み違いなのですが,ジャッキアップするために付けたばかりのアンダーカウルを外すところからの作業となります.(ごちゃごちゃうるさい).まあ,実際はうちの中の在庫を減らすことが主目的で一度付けたものなので,あとでサイドカウルも外さなければいけないことですし...(ほんとうるさい)

気の向かない作業はほんとうにぶつくさ心の中で言い訳しながらやっているので,時間がかかります. でもさささっと済ませたいので,アクスルまわり,ブレーキキャリパ,ステム,トップブリッジ,ハンドル,フォークトップなどの硬くしまったネジを緩める作業(ジャッキアップしてからだと力をかけづらいので)も含めてフロントまわりジャッキアップするところまで約2分の経過.なかなかの速さにここは心の葛藤に打ち勝ったような感覚を感じつつ作業継続です.ここも本当に気が進まない部分ですが,後々の作業の手間を考え,ブレーキフルードを抜き,バンジョーを取り,ブレーキキャリパーを外し,フロントアクスル,ホイールを抜き,左フォークを抜きます.ここらへんはニンジャでやってきた経験がものをいい,流れるような作業になっています.

しかし,その光景を見ると,やっぱりヘコムな〜,なんせアンダーカウルまで付けちゃったわけだから,もっと早く気づいときゃよかったっちゅうーことですよ.ほんと!

で,作業時間が早いのに見れば見るほど後悔の念が大きくなる車体から離れて,フォークの分解に入りましょう.ここで初めてフォークをしげしげと見つめて,新発見.なんと,この車体のフォークインナーですが,ステムの平行している部分のみ一段径が細くなっています.1号機のを見に行くと,この細りはなく,年式によるものなのか仕向け地によるものなのか理由はわかりませんが,1000RXのフォークインナーには少なくとも2種類のものがあるということがわかったのでした.まあ20年以上たった車体のこんな部品の種類がどうのこうの言っても誰も喜ばないと思いますけど,念のためね.

で,写真のように逆さにしてオイルを抜いたら,次なる分解作業に入ります.前回は1000RX用の自作工具を作ってなんとかしたのを思い出し,その自作工具を部屋の中に取りにいきます.実際この工具は他の車体には使えないので,本当にうちでは邪魔者扱いなんですが,こんなときでもちゃんと使わないと置いてある意味がありませんもんね.

で,この工具と,ベンチバイスを組み合わせて,壁にレンチを押し当てながらえいや!とやるのですが,全然回りません.何度かトライするうち,自作工具のダブルナットが緩んできたりして,それを締めてはまわしを繰り返してみても,全然だめ.そのうちレンチを押さえているうちの玄関のブロックが徐々にばらばらと砕け始めまして,こりゃ続行は断念となりました.

こうなったらエアインパクトです.実際コンプレッサもありますし,インパクトレンチも持っているので,始めっからインパクトで回せばいいんでしょうけど,自作工具があるからには利用せざるを得ないのが悲しい性.渋々という感じですが,コンプレッサにインパクトレンチを繋いで,室内にいる息子に声を掛けます.これまた渋々という感じで息子が出てきました.

フォークの上に乗っかるよういうと恐々上に乗っかりました.そこを何の説明もなく,インパクトレンチの先をボトムネジに差込み,ギャギャギャ〜ンと回します.これでなんとかネジが外れました.息子はちょっとキョトンとしていますがここでお役御免.特に説明もなく作業に没頭する親父に不信感を増長させながら室内へと消えました.

あとは,インナーを抜き,ダストシール,オイルシールを抜いていき,各部品を清掃.いつもは適当な清掃をしてしまうところを今回はせっかくコンプレッサを回したので,ついでにエアガンでブシュブシュ汚れを飛ばしていきます.仕上げにインナーを吹き上げメタルをはめたら,今度は組立てです.

アウターメタルをまたまたお得意の適当な大きさの塩ビパイプで叩き込んだら,お次はインナーの先端にサランラップを巻き,オイルシールの内部にフォークオイルを塗り嵌めて行きます.同じく塩ビパイプで叩き込み,サークリップ,ダストシールをはめたら,はめ込み作業は終了.

スプリングなどを入れて,フォークオイルを入れていきます.今回は規定の296ccを測定して入れて,フォークキャップをはめます.毎度のことながら1000RXのフォークキャップは結構スプリングが強くて嵌め難いです.何度か体重を掛けてストロークさせてエア抜きをしたら車体への取り付けです.外すときは気分が重かったのですが,取り付けるときはなかなか晴れ晴れとした気分であり,外すとき以上に高速組み付けです.最後にジャッキダウン,アンダーカウルをつけて,ブレーキのエア抜きをして,作業は終了〜.

結局ボトムネジを外すのに非常に時間が掛かってしまいましたが,時間にして2時間程度の作業でありました.実際はブレーキと,アンダーカウルをやっていたあとの作業であったので,その両方をやり直さざるを得ない状況で,特にアンダーカウルのほうが精神的なダメージがあったわけです.しかし実際はブレーキのほうが実際はクラッシュワッシャを交換しなければいけなかったり,6箇所からエア抜きをしなければいけなかったりと時間を要しました.前回のニンジャの時に経験済みなのに,同じことを繰り返しているのはホント情けない感でいっぱいです.しかし完成後はオイル漏れもなく,満足度の高い作業になりました.まあ,実際走り出してから気づくよりはいいかな?ということで次回は例のあれです.っつーてもネタ的な目新しさがないな〜,多分.

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