ZX-9Rよさようなら

長いもので9Rも入手から既に5年となり,車齢も13年を数える程になりました.実際走行距離は累計で24000kmってところで,この8年で私の刻んだオドメーターは約7000kmということになります.最近ではプリウス購入でバイクで所用をこなすメリットがなくなったのと,私の周りで長距離を走るイベントがとんとなくなったこともあり,走行距離は1000km/年を割っています.感覚的には車体の調子を維持するためだけに乗っている感じがしてきて,とても9Rに申し訳ない気持ちになってきておりました.

そんな中車検の時期が近付いてきており,車検を通すか判断しなければならなくなりました.今までは車検を通した後の方がユーザー車検でなおかつ交換部品もほとんどないことで,結果的に売値としては高くできると考え,ひとまず車検を通してから考えようということにしていたのですが,いざ車検を通してしまうとまた2年乗っちゃおうかな〜と当初考えていたことが実行できずに今までだらだらと来てしまったという歴史があります.

ということはここで車検を通してしまうと,また9Rに申し訳ないことになってしまうということで,コストパフォーマンスとかを無視して車検前に無理矢理手放すことにしました.そう決めてから9Rのヤフオクでの実売価格を調べると,ちょっと尻込みするぐらい安い.季節的には冬真っ盛りなわけで,高値なはずもないわけです.確かに4月とかに売りに出せばちょうどいいんですが,車検がたんまりあって,季節的にもベストシーズンになかなかバイクを手放しにくいのは人の常ってもんです.ここでも少し悩みましたが,一旦コストパフォーマンスを無視して決心したので,価格は考えずに強行することにしました.

一応フレームに傷がある車体である旨,外装がほとんど補修品である旨,マイナス要素はしっかりあげつらい,出品.結局ほとんどその時期の相場の中間値ぐらいで落札してもらえました.車検切れ前に落札者が自走で取りに来れるようにと時期を工夫したつもりだったんですが,結局自走引き取りはなく,業者さんの引き取りとなり,車の都合がつかなかったこともあり,車検切れして2週間ぐらいしてからの引き取りとなりました.

引き取りの日,予定では午後だったんですが,どうもキャンセルが続発したらしく,朝一番で電話が鳴り,今から引き取りに行ってもいいですか?とのこと.特に不具合もないので,即答しておきましたが,配送業者さんもこういったアレンジの面でも大変そうですね.電話の後,すぐに車体カバーを取り,少しだけ埃などを掃除していたら,ちょうどバイク配送屋さんが到着.車体チェックの後,積み込み作業をぼーっと眺め,約20分後には9Rはドナドナされていきました.

思い返せば,ZXR750の後継ということで自分の若さの拠り所としてかなり無理をして購入,レストアした車体でした.不具合も発生せず,大物部品の交換もこの8年間皆無でランニングコストは最高でした.ライディングスキルとしてもそれなりに走れるようになりましたし,若さをアピールはできないまでも自己満足できる程度の爽快感を与えてくれるとてもいい相棒だったと思います.最新のスーパースポーツとは比較にならないかもしれませんが,まあ分相応の車体であったんだななんてドナドナされていく9Rを眺めながら,思い出に浸る私なのでした.

ということで長らくお楽しみ(?)いただいたZX-9Rですが,これにて幕引きでございます.今後こんなスーパースポーツに手を出すのか,それとも老化の一途をたどるのか自分でも一切わかりませんが,他のコーナーでは全然違う毛色の企画続行中ですから,興味のある方はそちらでもお楽しみいただければと思います.

ZX-9Rの思い出写真

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