フレーム交換(その2)

前回はタンク,タンクカバーの特殊な作りから分解に苦労して,ガソリンの滲みを見つけたにも関わらず方針が見えてきたので少しハッピーになるという変な終わり方をしましたが,ここから本格的にばらしていきます.

で,初めてやる車体については分解の前にしっかりカウルなどの中のハーネスの通し方や電装部品を含め,写真に撮って取り付け状態を記録しておくことが重要です.特にこの車体はタンクカバーの下のタンクが縦長ということもあり,ハーネスの通し方や電装部品の配置が特徴的ですので,こんな感じで残しておくことで,組立時に苦労しないようにしておく必要があるのです.

同じくタンクカバーの下のエアクリーナーボックスを外してその下の状況も記録しておきます.250のエンジンが元々コンパクトな上にGENESIS構造で傾斜が45度もあるため,ヘッドカバー上のスペースが広いというのが特徴です.その分ラジエターの風が抜けやすくなっていますし,ラジエターの風がヘッドにあたることで少し空冷効果もあるんでしょうか?その分膝が熱そうで心配ではありますが.

キャブレターをはじめ大体小物部品は取り外しができて,あとは足周りとエンジンという感じになりました.こうやって見るとリアタイヤの細さがすごく目立ちますね.ちょっとやりすぎた感がありますので,再考を要するってところでしょうか.

で,足周り,エンジンを外して入手したばかりの新しいフレームを持ってきます.新しいフレームは元々赤白のもののようで,銀色の塗色で錆もほとんどありません.エンジンを乗せたら足周りの取り付けとなります.ステムベアリングは車重が軽いこともあり,テーパーローラーではなくボールベアリングでして,リテーナーがないタイプなので分解の時にはボールを落とさないよう細心の注意を払い分解し,清掃,目視で摩耗などがないのを確認してからグリス塗布をして流用します.レースは破損や傷もほとんどないので,そのまま使いまわしてステムを組立てます.

で,ここまでいろいろ時間を掛けてやってしまったので,以降は日没まである程度のところまで駆け足で進めなくてはならず,写真を撮る余裕はありませんでした.

エンジン,足周りが済んだところでハーネスを写真を見返しながら通し,電装部品を取り付けていき,カウルステーやテール周りのパーツを取り付けて一応タンクをそのまんま乗せて,ということで時間のかかる部分をすっ飛ばしてここまで出来上がったところで,周りはもう真っ暗.残りは後日ということになりますね.

分解の時に感じたのは,この車体はネジの固着なんかもほとんどなくすんなりと分解できたので,保存状態はそれほど劣悪ではなかったのかなと思います.その分ガソリンが関係しているところ以外は部品のうちかなりな割合でそのまま流用できるものが多くあるということがわかりました.といいつつ,足周りを本当は完成させた後にフレームを入れ替える予定が,なし崩し的にフレームを入れ替えることになってしまい,部品の保管スペースを気にしなければいけないのに,今回マフラーを取り付けられていなかったり,大物のカウル類を含め車体に取り付けられていません.なんか効率がすごく悪い滑り出しで,ちょっと自責の念を感じてしまいますね.

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