フレームの着せ替え(その3)

さてお次は足周りの分解です.まずリアからですが,ここでも波乱です.キャリパーは難なくはずれ,チェーンアジャスター,アクスルも緩んだのでアクスルを抜こうとしたのですが,ホイールベアリングにかかるあたりで引っかかって抜けてきません.アジャスターとキャリパーホルダー,カラーを抜いてみてみると,アクスルシャフトのねじの根元あたりに錆が浮いています.

この錆の厚み分ベアリングのインナー径を超えてしまって突っかかるのでしょうが,無理矢理ガンガンアクスルをたたいて抜いてしまうとホイールベアリングを痛めてしまうかもしれませんので,ここは慎重に行くべきです.ということで見えている錆の発生部分をワイヤーブラシで磨き,何度かベアリングの内径を通るかどうか確認してついにアクスルが抜けてきました.まあこの程度だったらほかの車体でも経験済なのであんまり驚きはしません.ただタイムロスが痛いなぁ.

で,ここでようやくホットカーペットカバーの上にお寝んねさせることにしました.でもすぐにはフロントを外してしまわずに,まだ車体に重量が残っているうちにやってしまうべきものがありました.スプロケットカバーです.というのも,はじめエンジン単体になってから除去しようと思っていたのですが,テコが効くのはあくまでも支点があるからで,ここはフレームを支点にしてテコを実現させる手前,フレームに乗っかった状態で除去するのが正解であろうと考えたのです.またその際にフレームが揺れると効果も半減してしまうのであえてフロント周りの重量が残った状態でやったほうがよかろうと考えたわけです.

それにしても下から見るとこのフレームの錆びのダメージが思ったよりも相当ひどい状態であることがわかります.これだと走っているだけでフレームが簡単に折れてしまいそうですね.そんな惨状を目の当たりにしつつまあお寝んねしている状態ならばフレームの下側からテコが入れられるし良いかな?と思ってやってみたのですが,恐る恐るやっている感じだと少ししか抜けてきません.ちなみに下のねじ2本は完全に抜いていますが,上の2本は5mm程度抜いてあとは残してあります.こちらをフリーにしてしまうと,こじった時に片側だけ持ち上がって,平行にぬけてこないためにさらに抵抗が増したりクランクケースなどを破損してしまう可能性が出てきます.そしてあまり力強くやってしまっても傷が増えたり,やはり破損が怖いのでここでも慎重にさまざまな角度で,様々な場所に徐々に力の加減を調整しつつテコを差し入れれること数10分.ようやく隙間が5mmを超えてきて,ようやっとスプロケットカバーがクランクケースから外れました.でもまだギアチェンジシャフトがなかなか抜けてこず,少し往復回転させながらCRCをしこたま穴の中に噴射してようやっとスプロケットカバーが除去できました.

外したスプロケカバーは写真のような状態で,ガソリンをかぶったためか塗装の剥げている箇所が多いです.腐食も進んでいたので少しボンスターで磨いてみましたが,あんまり効果はなく,これはあとでちゃんとメンテナンスしてやらないといけません.なお,ギアチェンジシャフトの抜けが悪かった原因はシャフト側の表面に堆積した錆が悪さをしていたようで,シャフトの表面をワイヤーブラシで磨いてやったところかなり径もまともになり,このスプロケットカバーのノック品2つも磨いてから再びクランクケースに取り付けたところ,今度はシフトペダルもスムースに動き,再びカバーを外すときもほとんど苦労はありませんでした.ともあれ,シフトペダルの動きが重いという不安点があったのですが,この原因がシャフト周りの錆が原因ということがわかり,少し胸をなでおろしている私がおりました.

工程としては想像していたよりも苦労する点が多く,作業の進捗はとても悪いです.朝から作業していながらこのスプロケットカバーが外れたところで昼ご飯となりました.といってもうちの休日の昼ご飯は2時以降が多く,この日も2時半ってところ,空模様はどんどん怪しくなっていきます.雨が落ちてくる前にここからフレームを入れ替えてなんとか自走可能な状態になるまでやってしまいたいのですが...ということで昼ご飯を食べながら小休止.

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