前回プラグコード交換+キャブ調整でなんとか安心して乗れるようになった400カタナ.その調子を見る意味でも近所や少し足を延ばしたところまで私にしては方々走り回りました.それはひとえにこの車体が格好だけではなく意外に走りやすい,走っていて気持ちのいい車体であることに気づかされたせいもあります.
まず車体ですが重さは400ccの中でも重い方でしょう.しかし走っていると鈍重さはみじんも感じません.ポジションについてもハンドルが下がり気味なので前傾がきついかも?と心配していたのですが,これが意外にも心地よいポジションで,車体を操る上で利便性の高いものなのです.カタナデザインをそのまんま縮小コピーしたような感じだとこのような秀逸な乗り心地になるとは思えないので,そこらへん設計者の方はかなり苦労して乗り味とデザインの両立を成しえたのではないかと考えられます.”ばくおん”という漫画の凜ちゃんがこのカタナ400に乗っていてこの時期すごくカタナ400人気が沸騰していたわけですが,そんな背景がなくても人気が出ていいぐらいなのにと思ってしまいます.
しかし,いつものことながらこの時期に新しい車体が1台入荷してしまいました.まあお察しの通り調子に乗って入札したら意図せず落札してしまったといういつものあれなんですが,その車体が来る前に場所をあけなければいけません.しょうがないので一番調子のよかったこのGSX400Sカタナを売りに出すことにしました.しかも急いで場所をあける都合上開始価格は抑え,なおかつ短期決戦となったため落札者がいてはくれたのですが,完全に赤字.まあしょうがないか.
落札者は北陸の方らしくわざわざ引き取りにいらっしゃるとのこと.せっかく短期決戦でオークションしたのにその引き取りが週末丸まんま雨のため1週間遅れてしまい,結局売りに出して1か月以上経過してからとなりました.新しい車体については丸車のまんま保管するスペースがないのでその間引き取りに行ってばらして保管ということになってしまいましたが,まあそれは自分の無計画性のなせる業ということで反省しきりです.
引き取りにいらっしゃった落札者の方は季節が冬だったこともあり途中まで車で来て,千葉周辺を少しツーリングしてから車のところに戻って,車に積み込んで山越えをするのだとか.以前1台400カタナを持っていたとのことで,ある程度自分でいじる予定のようです.まあこういった方に引き取っていただくとこの車体も幸せなんでしょうね.ということでGSX400Sカタナの企画はこれをもって終了です.正直部品の入手性ということでスズキ車とカワサキ車の置かれている環境の違いを痛感する結果にはなりましたが,出来上がった車体自体はとっても満足度の高いものでしたので,苦労は苦労として出来上がった時の感慨はひとしおなのだなぁと思う次第なのであります.