前回は元車体についていたキャブレターの状態確認をしながら簡易清掃を行って,固着したバタフライバルブがキャブ全体をばらさないでも動くようにならないかということで軸周りにCRCを吹きまくって放置するところまでやりました.あの後約1か月経過し,もしCRCの効果があるようだったら動くようになっている頃であろうということでまた家族の出払った週末のリビングで作業を行います.しかし,結論としてCRCの効果はなく,バタフライバルブはびくともしない状況で変化なしなのでありました.
もうこうなったらキャブを単体までばらし,個別に超音波洗浄していくしかありません.まあ燃料経路のキャブ連結部にガソリン漏れの跡もあることですし結局ばらす必要はあるので,そんなに苦でもないはずなんですが,結局そこまでやって使えないことが後でわかると精神的なダメージも大です.今更な感じではありますが,ここにきて悩みどころになってしまいました.
で,結局悩みどころにヤフオクを徘徊していたら少しお高いんですが,程度がよさそうなキャブレターの出品を見つけてしまったもんで,衝動買いしてしまいました.到着したものを見る限りバタフライバルブは全て開閉しますし,バキュームピストンもスムース.チョークの動きにも問題なしという動作部分に関しては優等生なキャブ.う〜ん,方針を根底から変えてしまったものの結果的にはいい買い物したかも.
しかし元のキャブと同じようにキャブのガソリン経路の連結部からの漏れあとはありますし,フロートを1つ開けてみたところフロートバルブを擁しているプラスチックパイプ部品の根元のOリングなどゴムの部分はことごとくダメになっています.どうもカワサキよりスズキのキャブの方がゴムがへたるのが早いのかも知れません.
燃料ホースについても硬化しまくっていて,キャブ側の連結部にひびが出ていたので,入れ替えることにしました.でも純正だと高いので,今回はサイズを合わせてキジマのものをチョイスして流用することにします.あとは純正のOリング類などひたすらゴム類のパーツを購入して入れ替えます.フロートバルブも含めて部品点数も多かったのですごく高額なお買い物になってしまいまして,ここへきてスズキの低年式車に取り組むことのむつかしさを再度認識した次第でございます.
パーツが来たら早速またまた家族のいない週末の午後リビングで清掃交換作業を強行します.キャブが到着してすぐに開けたフロート室が1番だったこともあり,比較的綺麗なところを開けてしまったようです.今回4番からあけてみてびっくり.フロート室内面のほぼ全体が茶色い何かで覆われています.ガソリンが硬化したものでもなく,水と混ざって何か化学反応でもしたかのような見栄えでして,結構キャブを開けてきた私でも見たことがないような状況です.もちろんメインジェットもパイロットジェットもつまりまくりでして,パイロットジェットは中心の穴を探すことさえも難しいほどに穴が詰まっていました.ちなみに3番は全然きれいですので,恐らくガソリンに何か混ざってしまって4番にだけ流れ込んできたんでしょうか.
こんな状況でもそれなりに清掃して使えるようにはできましたので,あとは全てのキャブで清掃、部品交換を粛々と繰り返すだけです.時間にして3時間ぐらいでなんとか全工程終了.最後に一応パイロットスクリューの戻し回転数はサービスデータからデフォルトの1.75回転戻しで調整しておきました.これで取りあえず車体に取り付ける前段まで来ました.でもまだ一癖あったりするので続きは次回ということにしましょう.