火入れ

さて,今回は予告した通り火入れです.といってもすんなりいきそうには思えない予感がしてなりません.まずはとある休日の昼ごろ,真冬のさなか少しだけ温かい昼過ぎのタイミングを狙って火入れに臨みます.クーラントを補充して,タンクにガソリンを入れて車体に載せます.それまでは左サイドカバーに取り付けていなかったチョークワイヤもちゃんと取り付けて動作を確認します.満を持してそのチョークを引いて,セルを回します.すると何回かのクランキングの後,初爆はあったもののすぐに止まってしまいました.その後いくらセルを回しても火が入る感じがありません.

いやな予感が的中してしまった感じですが,くじけず一旦タンクを外しプラグを確認.1番,2番が見事にかぶっています.シットリというよりベットリという感じですが,3,4番は大丈夫.う〜んこれらを掃除してもう一回やってみるべか?ということで清掃してもう一度チョークを引いてチャレンジ.今度は最初っからなかなか初爆もなく,いつまでたってもかかる感じもないので,セルを回しながらエアクリーナーボックスにCRCを吹いてみました.すると,ボコボコっといった後に勢いよくエンジンが回り出しました.回転数で言うと7000回転ぐらいになったので慌ててアイドルスクリューを戻し,1300回転ぐらいにします.

う〜ん,掛かってよかった〜!

エンジンの異音はないようですし,純正マフラーがすごく静かです.アクセルをあけて回転を上げてもそんなうるさくないので,エンジンはすごくコンディションがいいのかもしれません.と悦に入っていたのですが,気付くと何やら車体の下にはクーラントがしたたり落ちています.慌ててエンジンを止め,どこから漏れているのか確認していきます.するとその漏れはホースやエンジン回りではなくサーモスタットのあたりから漏れていることがわかりました.やっぱり嫌な予感は的中したな〜.

カウルの横のカバーを外して暗い中目を凝らしてサーモスタットを見てみると,どうもホースの周りやキャップからではなく,サーモスタットの本体の合わせ目から漏れているようです.やむを得ず再びタンクを外してサーモスタットを固定しているブラケットも外し,ホースの届く範囲で少しサーモスタットを浮かせて確認したところサーモスタットのアルミ部品と樹脂部品の合わせ面の下側に腐食が出てきているところがあり,恐らく元々漏れていたところが超長期放置の期間徐々に腐食が表に及んで今の状況になったものと思われます.これはサーモスタットを分解してOリングを交換したとしても修理しきれないかも知れません.

ということで火入れが成功したのか,失敗したのかかなりグレーな状況ですが,サーモスタットをなんとかしないと次に進めない状況になってしまいました.したがって尻切れトンボ気味ですが,今回はここまで.

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