北高に行って来た!(その1:計画編)

2011年の年の瀬,帰省がてら北高やその他の聖地に行って来ました.まず何故今になってそんなことを思いついたかですが,この年はちょうど息子が大学受験でして,正月にどこにも行かない予定だったので最近唯一の親孝行である顔を見せるというのも出来てないなということで単身実家に短期間ではあるものの滞在することになったのです.

でもこの歳になってその何日もに渡って実家のリビングでボーッとしているのでもアホらしいので何かしら時間を過ごす術がないか考えてみたのですが,既に予定されていた唯一友達といえるような方々とお会いするイベント以外考えられず,結局久しぶりに北高にでも行ってみようと思いついたわけです.

まあ今まで散々北高とその周辺のハルヒアニメの聖地について思い出を語って来ておきながら,自分の足でそれらをあらためて訪れて思い出に浸っていたわけではなかったので,もしかしたら間違いとかひとりよがりな勘違いをしていてはいけないと常々感じていたところではあったのです.今回そのモヤモヤした某かを払拭するために,空いた時間を有効活用しようといったところです.

さて早速予定を立てておかなければいけません.今回の休みは30日から9日間ありますが,そのお友達とのイベントは30日の夜に決まっています.また休みの間にできるだけ疲労感を解消しておきたいので,帰りも帰省ラッシュに巻き込まれるのはまっぴら御免です. そうなると自然に戻るのは元旦の夜がリミットであり,実は心配していたほど時間は余らないことがわかりました.これはどうしたものか少し悩みましたが西宮入りするタイミングを前倒しする良い方法が見つかりました.夜行バスです.

夜行バスに目をつけた理由というのはこれはもう単に夜行バスが好きだからということに尽きます.というのも新幹線は普段仕事でも使いますし,大阪まで行くのに3時間近くかかるので結局日中移動で半日近く時間をロスするので夜間移動できるところが元々お気に入りで,最近はプライベートな移動大体単独行動の場合,片道は夜行バスという感じが多いのです.これは私のどんなところでも大体寝れてしまう私の体質によるところが大きいのですが,その体質というのは約10年前海外出張で長距離便に乗ることが多く,エコノミーの狭い席でも十分に寝れる体質を得ることが出来た賜物です.エコノミーの狭い座席に比べたら夜行バスの4列シートさえも天国に見えてしまうわけで,新幹線のように明るい環境で少し寝れても疲労がたまるだけなのと比べても全然ましだったりするわけなんです.このような繁忙期であっても値段も最近は随分と安いですし,私にとっては一石二鳥だったりするんですが,最近は出張ではとんと夜行バスを利用できない(領収証が出ないので)ためにこのような希少な移動はなお更夜行バスに興味が行ってしまうのです.

そんなこんなで今回30日が金曜日なので29日の夜ならば直前であってもまだロートルおじさんにも優しい深いリクライニングが可能な車体の予約ができました.で,31日の日中でも使って行って来るか〜なんてフツフツ考えていたんですが,そこに来て急に妹の家族が大晦日にやって来るというのです.おいおい大晦日って家族揃って一年の溜りに溜まった埃やなんかを無病息災を願いながら落とすための重要な日じゃなかったっけ?(←お前が言うな)

そんな日にどーデモいいおっちゃんに会いに来るなんてこっちの予定も考えてよね〜なんて結局ハルヒアニメの検証のために北高に行きたいとは言いだせず,結局そのために大晦日は予定が埋まってしまいました.これで29日夜に移動したとしても30日は飲み会,大晦日は妹家族,残りは元旦ですが,元旦は初詣やなんかで時間が取れそうにありません.

こうなると本来なら時間が余ったら入れ込もうとしていたどうでもよかったはずの予定が知らず知らずのうちに最優先事項に踊り出てきたようなもんです.完全に本末転倒の体も甚だしいわけで,今思い返してみても滑稽極まりない.といいながらまさに元々からの目的であった親孝行や里帰りそのものなんてもうついでにを通り越して,よもや北高行きが出来ないぐらいならキャンセルしてしまいたいほどになってしまいました.しかし親孝行自体は気心知れた肉親とはいえ相手のあることなので,こだわったとしてもそれほど大きな収穫は見込めないかもしれませんが,こうやって一年に一度でも里帰りしたという既成事実を作ることには揺るぎない意義があります.

で,せっかく西宮に帰省するなら親孝行そのものより北高行きを最優先することにしました(なんじゃそれ!).とはいえ西宮には行くものの実家に顔を出さないほどのひねくれものである自覚もないので,なんとか到着早々の30日の日中に北高行きを敢行することにしたのです.だってこの季節の北高って通学路はまさに寒さやなんかがそのまんまサムディ・イン・ザ・レインや消失のシーンを満喫出来そうじゃあないですか.まあ本当なら夜間に北高の西門前で世界改変の気分を味わってみたいところですが,そんなことにこだわって風邪でもひいてしまっては笑いものになってしまいます.

さてクリスマス直前にゴタゴタとそこらへんを良心の呵責をさほど感じることもなく決めてしまい,年の瀬の煩雑な仕事を済ませて仕事納め.うちでいつもよりは早い夕食を取りバスに乗り込む東京駅へさすがに超はつかないものの繁忙期であるなか混雑した路上受付を済ませバス車内へ.比較的早い便であったので車内消灯までの時間で明日の予定を考えます.ひとまず普段出張なんかでは使わない4列シートの夜行バスなので,たっぷり寝れるかそうでないかの二とおりの予定を考えておくことにします.いくら乗りなれてるといっても4列の場合は結構近所の乗客の質によって寝れなかったりするので,ここらへんはしょうがないところですね.

まずはすっきりバスで寝れなかった場合.この場合は一旦実家に戻って仮眠をとって昼過ぎから出かけて,夕方からの梅田での飲み会に直行しようかな?その場合は実家に仮眠と荷物を置くためだけに寄ることになるので,親孝行指数3ポイント程度.

それに対してバスの中でたっぷり睡眠が取れた場合は荷物もそれほどでないので,そのまま甲陽園に乗り付けて北高に直行してみようっと!. そうなると季節的にも時間的にも消失の登校シーンさながらになるじゃあないですか.それに親孝行指数もこれなら4ポイント(誰が評価しとるんじゃ?).とにかく寝れても寝れなくてもなんとか明日には敢行できそうということで,ああ〜楽しみだな〜なんてただ単に高校時代の通学路を歩くだけなのにこの小学校の遠足みたいな胸の高鳴り.なんかおかしくな〜い?と自問自答してニヤニヤしたところまで記憶にあるんですが,その次気が付いたときにはもうバスは京都の手前でした.時間にして5時間以上は睡眠が取れたということでこの時点で予定は後者の方で行くことに決定.

結局京都からも再び熟睡の淵に落ちていたので都合6時間以上は寝れた計算で普段よりも寝れてしまっていつもなら少し意識が戻ったところで入れている姿勢入れ替えもしなかったがためにお尻が少々痛い以外は全く問題なし.そのお尻もバスを降りて阪急の高速神戸行き特急に乗り込んだ頃には十分なほぐれ具合になっていました.そして梅田出発が7時過ぎってところ.夙川で乗り換え懐かしの甲陽線へ.そういえば実家のマンション引っ越してから甲陽線乗るのって初めてかも?それに私の高校時代は特急は北口から三宮までノンストップだったから北口で乗り換えなきゃいけなかったけど今は直通でいいもんね.ずいぶんと乗り換えも楽になったもんだよねぇ.甲陽線も車体も昔とは比べものにならないほどハイカラな6000系になっちゃってねぇなどと思い出に浸りつつも本当は運転席の右後ろの特等席に座りたいところを我慢して甲陽園側の一両目の半ばほどのシートに座ります.

ほどなくして数人の夙川学院の高校生とおぼしき女子高生達が乗って来ました.関西弁で声のトーンを気にしながら談笑する様にいけないいけないと思いながら若干萌えてしまった自分に自戒の念を感じるうちにその6000系の3両編成はゆっくりと夙川を出発.甲陽線の左右に広がる車窓からの懐かしい風景にしきりに首を振ってキョロキョロしていっぱしの不審者を演じているといよいよ甲陽園駅に到着.

ここから長々しい通学路を登っっていくのは当時は苦痛でしかありませんでしたが今回は全く違います.この胸の高鳴りをそのままに次回に続きます.

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