タイ出張のたびに多くのKSR110が走っているのを見て,同じKSRでも何か違うところがあるのかも?と思い始まったKSR110の企画.実走可能になり,それなりに走ってくれるもののKSR-IIのようなパンチがなく,吸排気を主にいろいろチェックしたり,少しパワーが上がる工夫をしてみたりしたのですが,それでもあまり大きな改善は見られませんでした.でも走っていてそれほどストレスがたまることはなかったのですが,これでいいのか?という気持ちがいつまでたってもぬぐえず,どうも気持ちが悪い感じがしていたのです.最終手段ということでタイヤをオンロードタイヤに交換するというのも考えたのですが,まだタイヤにひび割れもなく溝もまだまだ深いので,それは相当走りこんで今のタイヤがダメになってからと判断しました.まあ車体の調子が悪いわけではなく,KSR-IIと比較してパンチがないというだけで,それは所詮2ストと4ストの違いと言い切ってもよいレベルなのでしょう.
あとこの車体というのは別段フレームを入れ替えたものではありませんし,前回のようにひたすら錆との戦いで極端に苦労したものではありません.いわば電装系をひたすら入れ替えただけであり,私にとっては優等生な車体と言えるわけです.それはある意味愛着の深さにも反映させる感情でもあり,この車体は手間がかからなかった分愛着が多少低いレベルでしかなかったというのも心理上あったりしました. そんな悩みがありつつも,小さい車体は置き場所が小さくても済むということで,重宝がりながら走行距離をそれなりに伸ばしてきたのですが,この小さいスペースにおけそうなほかの車体を意図せず落札してしまいました.ということで,このKSR110は手放さざるを得なくなりました.手間がかかったわけではないですし,交換部品もそう多くないわけで,ヤフオクでそれなりにお安い額で出品したところ,3巡目においてなんとか落札されました.今度は京都の方が落札してくれたようで,そういえば京都市街の碁盤の目を走るにはこの車体ちょうど嵌るよねなんて思いつつお取引を進めます.次の週には車体は業者さんに引き取られていきました.
ということで,KSR110のレストアはこれで終了です.KSR-IIはどうも背中にオイルが飛んだり,所詮2ストであるのがどうも性に合わず手放した記憶がありますが,皮肉にも今回は4ストであるが故のパワー不足感で手放すに至ったように思います.ここらへん小排気量の4ストでカワサキのそれなりにパワーが出せている車体ってないもんかなと思うわけですが,そんなに思い悩むならほかのメーカーに手を出してもいいかなとか今になってみると思うわけです.でも部品の入手とか大丈夫かな〜.悩むな〜.
次の車体は一体何なのか,気になるところをそのまんま残しながら,KSR110のコーナー,これにてお開きでございま〜す.