HDDレコーダーRD-X6(その1)

デジタル化の一環という訳でもないのですが,新しくHDDレコーダーを購入しました.この経緯にはいろいろな原因が影響しており,それをまずご紹介します.

今まで使って来たHDDレコーダーというのがパナソニックのDMR-XP10というもの.地デジもBSデジタルも対応しており,HDDも200GB搭載しています.このレコーダーに何の不満があるかと言うとHDD容量です.地デジの画像にまだ慣れていなかった頃はまだしも昨今ではデジタル録画が当たり前.何度も見たい番組は特にHDDに残しっぱなしになるのでいつも録画可能な残り時間が二時間とかになっています. で不満を感じているのが私であれば,PCに地デジチューナーを差してPCに裸族の大容量HDDをつないでそれに好き放題録画するんですが,私は録画してまで見たい番組なんてそうそうないのです.おのずとメインの使用者がかみさんということになりますので,録画の度煩雑なPCの操作をさせるのは無理っていうものなのです.

こんな状況から必要とされる新たなHDDレコーダーというのが

・大容量であること
・地デジ,BSデジタル対応であること
・安価であること

が条件となります.それじゃあ安売りしている型落ちのレコーダーを買えばいいじゃない?となるのですが,そんな安売りと言われるレベルでは納得出来ないのが私の悪いところ.

そんな私を満足させるような値段は新品を探している限りあり得ないので,止めときゃいいのにヤフオクでまた中古を探しはじめました.でも一番目の条件である大容量であることというのがどうもいけないらしく,1GB以上となると買ってすぐに売りに出されたものでもあり中古価格と言えるほどの値段差はなく,人気機種などは新品と中古の逆転現象が起きていたりします.到底私の満足できる価格帯にはターゲットはありませんでした.

ということでここで型落ちの中古については断念.次の手を考えます.まず所詮無理な話なのであれば,自分が楽しめることをやろうと考えました. ここで拠り所にしたのは以前聞きかじった情報で,それは一部のHDDレコーダーはもちろんメーカー保証外ですが,HDDの交換が可能であるというものです.

かなりうろ覚えの情報ではありましたが,確かに見たか聞いたかした(確かじゃねーじゃん)のでとりあえずWEBを徘徊して情報の確認に進みます.結果と得られたのは下記の情報です.

・最近のモデルでは交換出来ないようだ
・パナソニック,東芝のアナログのものには交換出来るものがある
・デジタル以降では東芝の一部のものが交換出来るようだ
・東芝は交換出来る機種が比較的多いらしく,いろいろなWEBで交換作業が紹介されている
・特に東芝はHDDの互換性を表にまとめたようなWEBもあってマニアック
・でも東芝のこれらのモデルではトラブルも多い
・交換してHDD容量を増やすことが出来るモデルは少ない

これらの情報から,相も変わらず危険を顧みず東芝に的を絞って調査をしてしまう私.さらなる深みにはまって調査した結果,唯一私の要求に応えてくれるモデルというのが見つかりました.

RD-X6というモデルです.発売は2005年12月と3年以上が経過していますが,地デジのWチューナーを搭載してHDD容量は600GBと現行モデルにも引けを取らないスペック.当時さぞかし高価であったことでしょうと感慨に浸ったのも束の間.なんと当時この高価なモデルに輪をかけて高級機が存在したそうな. その名をRD-T1といいまして,外装はX6とほぼ同等.主な違いはHDD容量で,600GBのX6に対しT1は1TB.世の中がブルーレイに移行しようとしている今でさえ1TB搭載のレコーダーというのは結構なお値段しております.それが3年以上前となると,もうそれはそれだけで一財産という感じ.

で,なんで本命をRD-X6と紹介しておきながらT1の情報もくっ付けているか?ですが,これがなんとX6をT1相当品に改造している人が多数いらっしゃることがわかったのです.その内容はX6が300GBのHDDを2台で600GBにしているのを,互換の利く500GBHDDを2台に入れ替えT1用のファームを入れてT1仕様にしてしまうのだとか.こりゃ本命どころか大本命じゃないですか!

早速ヤフオクでX6の中古を見繕って見ました.ところがこれが結構高い.完動品の場合あと3万円足せば600GBの現行モデルが買えそうです.またトラブル品についてもHDD交換で治りそうなものは確実に一万円以上します.うーんアイデアはよかったんだけどみんな考えることは同じらしく,相場が異常なほどの高値水準.しばらく待ってたら値段もこなれて来るかな?ということで,とりあえず準備をしておこうと考え今度はT1仕様へ変身させるためのファームを探しておきます.

ところが,そのファームの存在を紹介しているサイトはたらふくあるのですが,そのファーム自体をどこからもダウンロードできないのです.

これまた東芝の陰謀か?と思いましたが,そんな怪しいファームを野放しにしているメーカーのほうが信用を失ってしまう昨今です.もしいろいろなサーバーにアップされたファームを片っ端からメーカーが削除して回ったとしても,ここはメーカー側の対処を責める訳にはいかないでしょう.ということでRD-X6のちゃんと動く中古を高額落札するのはその後でのお楽しみがないとわかった今あり得ませんし,ジャンクのを買って600GBで我慢するのも甚だ合点が行きません.

やっぱり見果てぬ夢だったのねと諦めていながらも未練たらしくヤフオクのアラートは解除していない状態がしばらく続いたのですが,忘れかけたところにそんな状況が一転してしまう出品がありました.なんとT1仕様への改造が施されたRD-X6が出品されたのです.しかも元々の300GBのHDDが2台ついて来たりします.

その出品物についてはHDDレコーダーそのものとしての使用期間は定かでないもののHDDの交換自体はごく最近のようです.その開始価格というのも中古を買って500GBのHDDを2台買うことを考えたらその金額に少しだけ上乗せした程度の価格.こりゃこのまま他の入札がなければお買い得でないの?と思いつつ再度コスト計算する私.

それでもやっぱり再計算でももしファームがどこかで拾えたとして,リスクを払いながら改造するのと比べてそんな高い買い物ではないような気がしてきました.ちなみに当時の1TBを積んだHDDレコーダーの新品に比べ5万円以上安上がりです.これでは計算すればするほど購入の触手が伸びてしまう状況です.

葛藤しているうちに日々は過ぎ,ついに終了時刻.ここで最後の砦は他に現われる筈の入札者.入札しろ入札しろと繰り返し念じた私の思いも通じず,残り30秒となっても他の入札は無く半ば諦めつつ開始価格を入札金額の入力ボックスに打ち込み,もうこうなったら私を止められるのはネットワークトラブルしかないということで,残り3秒で入札最終確認のOKをクリック. 手に汗握る攻防の結果は?

というところでそろそろ今回は長いので次回へと続きます.

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