Fブレーキパッド交換

1年前ぐらいから息子がおかしいことを言うようになりました.ブレーキがキイキイ鳴いているとのこと.そんなあほなこと,私は全然聞こえませんがな!娘に聞いても少し音がするとのこと.かみさんは?聞こえないって...う〜む,これは,そうモスキート音?

もう結構な歳なのは納得しているとして,こんなことで改めて認識することになるとは思いませんでしたが,まあそれはそれで音が実際の性能に問題を及ぼしているかどうかを判断せねばなりません.一応ブレーキの利きはそう悪くなく,近々にパッド交換などを行わなければならない感じではありません.ということでせっかく子供たちの出したアラームを無視する私なのでした.

そしてそれから約1年経過したつい最近になって状況が変わってきていることに気づきました.それはとある休日の朝,横浜に向けて首都高を走っておりました.どうも右車線を走っていると金属音が聞こえるのです.はじめはどこの車から聞こえるのかな?と思って聞いておりましたが,私が右車線を走っているときだけ音がして,左車線に入ると小さくなるのです.要はセフィーロの右側から音がしており,それが首都高の遮蔽されたブロックで反射して聞こえてくるのです.といってもブレーキの利きが悪いとかそういったことはなく,ブレーキを掛けるとしばらく音が消えるのです.ちなみに高速に乗っている間はこの音が聞こえることがあるのですが,一般道で信号待ちなどで頻繁にブレーキを踏んでいると全然聞こえなくなります.

以前はブレーキを掛けてそのときの微妙な音がずーっと続いて来ていたのですが,これは高速でしかも走り続けているとだんだん音がするわけで,熱を持ってしまったりすると予想外のトラブルに結びついたりするかも知れません.ここは観念してブレーキパッドでも交換してみるかな?

ということで,ブレーキパッドの調達を...となるはずが,これも既に在庫あり.純正の7部山って感じのもので,入手したのはなんと7年前!なんでそんな昔に?ということになるのでしょうが,それはそもそもこんなに長くセフィーロに乗るなんて思ってなかったので適当なところで交換してちょうど次のブレーキパッドが無くなったころに乗換えかな?なんて考えていたところが意外に乗り続けてしまいそうだったので,もう少し,もう少しと交換を引き延ばしてきたのです.(ほんとに意味不明)

ということで決心した週の次の週末は雨だったので,その次の週末に作業です.良く考えるとあれだけバイクのブレーキ関係はいじってきたくせに,車のは初めてだったりします.まあジャッキアップしてホイールを外すところはいつものとおり,あとはキャリパーを外すんですが,このネジがインパクトが入らないところで緩められるかがとても心配だったんですが,なんとか緩めることが出来たのでした.

キャリパーが外れて,パッドを見てみると実質ベースまで1mm程度.右側からの作業だったので,なんで右側だけ金属音が鳴ったのかしげしげと眺めてみるとどうやらパッドの端っこに引っ掛けの板金が着いているのですが,これの先端がちょうどパッドの面と同一になってしまっていて,この板金がローターに触れてきて音がするようになったようです.ということはこの板金の用途は,限界ゲージなのかしら?ちなみにブレーキを掛けるとしばらくとまるのは,ブレーキを掛けないである程度の距離を走ると,この板金が温度で伸びてきて徐々に音が大きくなっていくものと考えられます.となると熱で新たなトラブルになる可能性もあるわけで,やっぱり交換に踏み切ってよかった〜.

さて,まずキャリパーからパッドを外さなければなりませんが,外す前にはやっぱりどのようについているかを確認してからの方がいいでしょう.あと,ピストンを押し込んでおく必要があるので,算木を入れてこじ開けていきます.パッドのおくにはV字型のばねが2つあり,これがパッドを常時押し広げるようになっています.バイクではこんなのは見たことがありませんし,これをどうやって付け直すか非常に心配.

でもここは突き進むのみです.パッドを外しますが,ばねがくっついてくるのでちょっとおっかなびっくりです.とにかくばねを抜きながら左右のパッドを外します.外して新旧(っつーてもどっちも旧かな?)のパッドを並べてみるとまあ厚みの違いは歴然として,中央にある溝が完全に埋まっているのが判ります.写真は右側なので,R字型に見える板金の先端が少し削れて短くなっていたりします.中央の溝にはいったスラッジは場所によっては少し出っ張っていて,ブレーキを掛けていない状態でもローターに触れてしまいそうな感じです.以前からモスキート音を出していたのはこの溝のスラッジなのでしょう.

さて,パッドを抜いてからキャリパーを清掃したあとは今度は装着になります.先ほどピストンは戻したので,あとは嵌めるだけなのですが,先ほどのばねがそれを難儀なものにさせています.どうやって嵌めるか悩んだ挙句,一つ目に試してみたのはパッドを入れてあとでばねを装着するというもの.でもこれはばねの両端のL字の曲げの長さがパッドの奥に出来る隙間より長く,ばねを入れ込むことは出来ませんでした.

次に,ばねをあらかじめ入れて2枚のパッドを同時に装着するというもの.しかし,これもばねに押されている状態で,同時にとなるとパッドが入っていく隙間が無くあえなくNG.最後に金具付きのほうにばねを入れてしまい,あとで金具なしのほうをばねの足をキャリパーの中ではめ込みながら装着するというもの.これもキャリパーの中でばねを小さい穴に入れ込むことが非常に難しかったんですが,物理的には無理ではなさそうです.あとは根性だけ...

ということで片側だけでこのばねを入れながらキャリパーにパッドを組み込むのに右側だけで1時間近くを費やしてしまいましたが,結果的には成功.しか〜し!写真にもわかるように,新しいパッドに嵌めたと思い込んでいたパッドの裏の板金の金具を付け忘れてしまったので,せっかくはめ込んだパッドを外し,再度チャレンジする羽目に.今度は勝手知ったるもんで,5分程度でパッド+ばねの装着が完了しました.

左側の作業も順調にこなし,最後にエンジンを掛けてブレーキを何度も踏み,ブレーキがいきなり聞かないというトラブルを防ぎます.しかしここまでパッド交換作業全体で2時間を掛けてやってしまいました.う〜む,もっと楽に出来るはずだったのに〜


その日はそのまま飲み会に突入してしまったので試運転はしなかったんですが,翌日の試運転では,ブレーキのなきは収まり,息子にきいてもモスキート音は皆無とのことでした.ブレーキのタッチもパッドを交換した分あたりが出るまでのソフトさを考慮してもあまり変化ありません.

ということで,今回はフロントだけですけどとうとうパッドを交換してしまいました.となると,また次の車検も通してしまうのかしら?

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