ヘッドライトバルブでトラブル

初夏の夜間,とある駐車場にて.息子がライト片一方切れてるねと言いました.そういえば右のライトがついていないようで,左前しか照らされていません.結構その駐車場は明るかったのでライトが切れているのには気づきにくかったのですが,普段からGT4(未だにかよ)をやって首都高をバトルしている息子にとってはバルブ切れは結構気になる現象だったのでしょう.(うそつけ)

ちなみにこの切れたバルブというのは前回の2年ほど前に片方のバルブが切れたので,780円とかのMADE IN CHINAをホームセンターで購入して取り付けたものです.2年しか持たないなんて品質悪すぎ.やっぱり中国製はそんなものなのかしら?と思いつつ,この時点で7時少し前だったので閉店前のホームセンターにそのまま直行し,バルブを購入することにしました.

ホームセンターの車用品売り場は少しリニューアルしていて,以前は3種類もあった2ケ1000円以下の安いバルブは1種類しかないようです.それはもちろん中国製なのですが,車検対応ではないですし また中国製で痛い目を見るのはもう御免.1380円の車検対応もあったのですが,これも中国製.切れたバルブは1つなので,1つだけ購入すれば良いのですが今までの経験からでは2つ立て続けに切れるケースが多いので今回も2本のセットを購入する線で行くと,国内物でもっとも安いのがKOITOのVwhite.税込み1837円と,前回の中国製の2.4倍のお値段.

かなりここで長考に入ります.ここでがんばって高いバルブを入れても次の車検までどれほど車体を使うのかとっても微妙です.確かに2年近くは中国製のものは持っているので,それでもいいかな?なんて思ったわけです.しかしその大きな効果が見込める780円のバルブは車検非対応.次の車検を通さない可能性のほうが高いので,車検対応だろうが非対応だろうが関係ないとお思いでしょうが,私は車検を通す通さない以前に車検非対応という言葉が大嫌い.ということで比較は1380円の中国製との違いになります.しかしそんな微妙な値差であれば,安心できる国内物を使ったほうがいい.これが結論ということで無事KOITOのVwhiteをお買い上げ〜.

早速帰り道の安全を考えてホームセンターの駐車場で取り付け.駐車場の照明の下,エンジンルームを開けて,ごそごそと作業します.で,いきなりコネクタを抜こうとして不具合発見.なんとコネクタの一部がボロッと落ちてしまったのです.なんで?と思ってみてみると,コネクタの一部が炭化していて,端子が露出してしまっています.これはかなりな熱が加わった証拠.

何かいやな予感を感じつつ作業を進め,バルブを取り外してみるとなんとフィラメントは切れていないようです.あれっ?と思ってバルブを観察するとバルブの端子の1つがどうやらグラグラ動きます.う〜む,これはなにやらバルブのフィラメント寿命とは違った何かが起きてしまったに違いない.ということでそのままにしてはまずいのでひとまず新しく買ったバルブをその場で取り付け,点灯試験をして照度などを目視チェックして,コネクタが熱を持ったりしていないかも確認してから帰路に着きました.

ここでひとまず考察です.このトラブルの原因には2種類が考えられます.

1) バルブにトラブルが発生し発熱して,それがコネクタに伝わってコネクタを溶けさせた.
2) コネクタにトラブルが発生し発熱,バルブ側を溶けさせた.

です.で,バルブの方をしげしげと見てみるとその原因が推測できました.というのもバルブの端子が90度方向に内側に曲げられてカシメられているのですが,この最も近いところの距離がメチャクチャ近いのです.国内物はこの曲がった部分がちゃんと面取りされていて約3mm離れているのですが,中国製はこの間隔が1mm強しかない.そのためにアースとロービームの陽極の端子間がショートしてしまったようです.その証拠にその端子の間には絶縁樹脂が炭化してしまい見事に導通してしまった形跡がありました.

ということで原因はコネクタではなく中国製のバルブでした.う〜む,安物買いの銭失いとはこのことなのか〜.バルブなんて点けばいいなんて思っていたのですが意外な落とし穴です.たま〜にバイクのヘッドライドバルブのコネクタが溶けてしまっているケースが見られますが,こういったところで溶けてしまっているケースも結構あるんでしょうね.皆さんも安いバルブには十分ご注意あれ.

で,バルブは両側交換して安い中国製は封印することにしたのですが,あれほどまでに溶けてしまったコネクタをそのまま使うのはやっぱり危険といえば危険.ということでヘッドライトバルブコネクタも交換することにしました.ものの方は写真のもので既に入手済みのもの.以前ウィンカーリレーの流用をいろいろ画策していたときに入手したもので,将にリレーを挿したまんま保管していたものです.ちなみに挿さっているのはニンジャや1000RXで使われている3ピンのものでこのコネクタ自体は500円弱のお値段で買える物です.普通は端子が組み込まれる前の状態で売っているのですが,これは初心者に優しくギボシを後付して車体側のハーネスにくっつけるものです.私としては前者のほうが出来上がりが綺麗なのでよかったんですがこんな急なことなのでここは意地を張らず手持ちのものをそのまま利用します.

次の週末に早速作業です.まずコネクタ側の3線に平型端子のカバーを通し,平型端子のメスをカシメます.車体側にも同じく平型端子のカバーとオスをカシめ,端子配列通りにそれぞれを接続.ライトの点灯を確認して作業は終了.出来上がりを見ると,やっぱりギボシ接続なので,自由に接続できてしまうのが玉に瑕です.まあ,このままこのギボシを外すこともないんじゃないかと思いますので,あきらめるしかないんですが.

それにしても安いバルブで車体側のコネクタが焼けてしまうなんて迷惑千万な話です.最悪火災にも繋がることであって,かなり重大な問題だと思いますので安いバルブをお使いの方.一旦外して端子の間隔をチェックしてみてくださいね.1mm強しかなかったら私と同じ目にあってしまうかもですよ〜.

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