デントリペア(その1)

以前ご紹介した車のへこみ直しですが,バキューム方式は効果ありませんでした.これがもう少し平坦なところだったりしたら効果があったのではないかと思いますが,あれ以来この凹みに対してはノーリアクションで過ごしてきた私でした.

しかし,ヤフオクをふつふつと徘徊していたときに見つけてしまいました.デントリペアがそれです.まあもうすでにご存知の方も多いと思いますが,意外に安く,しかも何度でも使えるところが気に入って早速落札してしまいました.

さて,到着した品物は結構親切に取り扱い説明もしてあり,へこみ面の清掃用のアルコール系のクリーナも添付してあるものであり,いかにもらくらく使えますよとアピールしているかのような陣容です.その誘いに乗っかって早速冬の夜長に室内で試し打ちをする私.

理屈はグルーガンで樹脂をあっためて,それを吸盤のような樹脂部品がくっついたバーに塗りたくり,あったまった樹脂が硬化したら専用の冶具でそのバーを引っ張って凹みを直すというもの.で,サンプルとしてトライしたのが,以前入手した忍者のへこみタンク.ヤフオクに出ていた写真ではそんなにへこんではいないように見えたんですが,届いてびっくりその凹みが生半可なものではなかったので,補修作業になかなか踏み切れなかったという代物です.

タンクの表面にはプロの手によるものと思われますが,純正ではないペイントが施されていたのですが,これが剥がれるかも知れないと多少心配しつつも作業開始.まず,バーを取り付ける部分を丹念に添付のアルコールできれいにします.添付のアルコールはそんな多く添付されていないので,実際何度も使う人は薬局などで買い足したほうがいいでしょうね.

で,グルーガンに樹脂棒を挿入.なんどもニギニギしてようやっと先端からニチャっと出てきましたが,季節は冬.室内の温度はそう高くもなく,まだあまり温まっていなかったようでとても硬いです.15分程度そのまま放置したらやっと順調に樹脂がとろけて出てくるようになりました.

バーの樹脂を塗りつける面も綺麗にして,溶けた樹脂を塗りつけます.部屋が寒いのですぐに固まってしまいますが,そこは再度グルーガンの先端を押し当てて溶かします.納得いく樹脂の量と柔らかさが得られたらおもむろにバーをタンク表面にくっつけます.力をいれてバー押し付け,ある程度固まったら手を離します.その状態で5分我慢の子であります.

さて,5分たってから今度は冶具をはめていきます.ものがタンクですのでへこみの周辺は平面とは程遠い状態です.従ってできるだけバーが鉛直に立つように引っ張りあげられる角度や受け板の位置を調整してつけていきます.決まった位置に取り付けたら今度は冶具の真中のネジを締め上げていきます.

最終的には結構な力で締め上げ,目で見てもタンクの凹みがかなり緩和された状況になりましたが,まだバーは剥がれて来ません.そろそろ生命の危険も感じられようかという感じで恐々と締め上げていったその瞬間パキンという音を立ててバーが外れました.

あ〜結構怖いかも.これ.

で,凹みのほうはというと先ほどのバーがくっついていた状態ほどではないにしても若干へこみがマシになってきているような感じです.こりゃいけるかも.

ということで場所や冶具の角度を変えながらトライすること16回.凹みは約1/2程度にはなりましたがまだ完璧という感じではありませんが,如何せん夜間の作業.明日の会社もあることだしここで作業終了.あとはまたの機会に.ということでデントリペアが結構使えるとわかった時点でその次の週末セフィーロの例の凹みについて作業を開始.車の横までAC電源を引っ張ってきて,グルーガンがあったまるのを待ちます.しかしその週末はとても気温が低く,突風も吹いていました.そのため私は鼻水をたらしながらの作業になったわけですが,加えて昇温時間がとても長くかかりました.約15分経過後ガンがあったまったので,凹みとバーの表面を清掃してからバーの先端に樹脂を塗りたくっていきます.

ところが!あまりにも気温が低いために樹脂がつけてすぐに硬化してしまいます.それに突風が吹いているので硬化してしまうばかりか,その樹脂の表面に砂埃なんかが微妙に着いてしまう状況です.何とか樹脂を厚めにつけてバーを車体の凹みに取り付け,5分ちゃんと待った後に冶具をつけて引っ張っていきました.しかしネジの5山分ぐらいですでにポコンといってバーが車体から外れてしまいました.

その後も2回ばかりトライしましたが全く同じ状況.ということでこの日の作業はあきらめ春を待とうということにしました.それにしても今年の冬は寒すぎる〜.

つづく
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