エアコンの工事(その3)

あとは室外機まわりの作業と試運転のみとなりましたが,ここでお断りです.本来のエアコン工事においては室外機の中の冷媒をパイプに通す前にパイプの中の大気をポンプで回収し,真空引きするとされています.冷媒の純度を落とすことなく接続することによって冷却の効率を高め,少しでも地球にやさしいエアコンになるようにメーカーが推奨しているのです.しかし今回私の作業ではこの工程を省きました.これはバキュームを引く適当な設備を今回用意できなかったからに他なりません.市販のポンプでバキュームを引くという点も考えたのですが,そのポンプだけでも2万円とかしてしまいます.

あと決定的だったのはホームセンターのエアコン工事用品売り場にそのようなものが全く置かれていなかった点があります.ということは一般的に行われていないケースも多々あるのでは?と思ったからです.もし私が工事を人のためにお金を取ってやるのであればそこまで考えますが,素人仕事にそんな設備を用意する必要もないと考え今回省略することにしました.従って完璧な作業を目指す人や人からお金を取って作業をする人は私のやり方を絶対に真似しないでください.

ということで話を先に進めますと,まず室外機をつなぎこむには電源の配線と,冷媒の配管をつなぐことが必要です.で,電源線は本体側と同じように結構便利な端子台が用意されているので被覆を口出しするテクがあれば誰でも出来るものです.

しかし冷媒パイプについては話が違ってきます.パイプはその端面をフレア形状に加工してやらないと機密を保った接続が出来ません.従ってフレアリングツールという工具を購入しました.これはホームセンターのエアコンの売り場ではなく,一般の工具のコーナーに売っていたのですが,結構値が張り3000円弱といったところでした.実は取り扱い説明書にはフロンではなく代替フロン用のフレアリングツールがあるのでそっちを使うように書いてあるんですが,そんなもん全く見当たりません.もうままよ!てな感じで購入することに決定.久しぶりの高級工具にレジに持っていく手も少し震えました.ははは.

ということでホームセンターから戻り再び作業です.フレアリングツールの使い方自体はとても簡単で,サイズの合った口金部分にパイプを面一にしてはさみテーパ形状のポンチをねじ込んでいくだけでフレア形状が出来上がります.で,ナットを締めこんでいくわけですが,ここでもマニュアルではちゃんとトルクを守るように書いてあります.しかし,私はトルクレンチを持っているにもかかわらず,今回はモンキーで作業していたために手感でやってしまいました.案の定フレア部分がちょうどもげるように落ちてしまい,パイプが外れてしまいました.う〜ん,これはいかん.

ということで再びフレアリングから.ここでまた焦ってしまい口金にはさんだ後でナットが挿入できていないことに気づいたりしてもうどたばた.で,今度は手加減したこともあってちゃんと配管が接続できたようです.

でもまだ安心は出来ません.ここで冷媒を配管内に充満させるべく室外機側のバルブを開けなければいけません.バルブを開けてもし漏れが見つかったら補充用のガスなんて持ち合わせていないので万事休すです.

一応もれ検知用のスプレーがあったのでそれを接続部に吹きかけて,どきどきしながら緊張しつつもバルブを開けていきます.ぷしゅ〜といいいなっがら徐々に冷媒が配管の中に満たされていきます.漏れを4ヶ所確認しましたがないようです.ここで小さくガッツポーズ.

さて,ここで最後の仕上げ,配管に結露防止のスポンジを巻いてテーピングしていきます.テーピングはバイクのハーネスの簡単な補修をしたり,若い頃の実習の効果もあって結構なれたものではあったのですが,結構硬いパイプのテーピングであったので結構大変でした.出来上がりはまあ60点といったところでしょうか?

さて,試運転.エアコンのカバーの中にあるスイッチの存在に当初気づかず,電源が入らないので結構焦りましたが,スイッチの存在に気づいて無事電源オン.一応エラーメッセージなども出ず,無事起動しファンからの風が室内に吹き込んでいきます.しかし季節は春.冷房を入れてもそんなに効果が感じられるわけではありません.どうやら本当の試運転は夏本番まで待たなくてはならないようです.もう〜,じらすんだから〜!

最後にパテで壁面の穴を埋めて作業は終了.結果はわかりませんが,一応今回の作業で一通りの手順がわかったので今後も自分でやれることがわかりました.うちはリビングにしかエアコンつけない主義ですので,次は何年後になるかわかりませんが次も自分でやろうかなと考えております.(未来のエアコンがどうなっているか知りませんけど...)

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