なぜNINJAを作るのか?

NINJAを作るに当たって,その理由について書いておかないといけないと思いますが,実はあまり確固たる理由はないのです.ただZXRに乗るようになって思った事が一点だけあって,それに大きな影響を受けているとは思います.

まずZXRというバイクはレーサーベースであり,レース活動の賛助の役目からも97年の最終モデルまでの間に毎年のようにモデルチェンジを行ってきました.とくにH1についてはパーツの流用が利くのはH2まで.それ以降はほとんどのパーツが大きく変化してしまっていて外装の色だけ違うとか,ホイールサイズだけ違うとか,そんな世界ではありません.中古パーツを探すときも"90年式(H2)のも使えると思うんだけどなあ"とお店の人がいってもパーツリストでは違うパーツになってたりして,そんなことが多くあります.ということは実質H1のパーツというのは90年が生産中止であって2000年以降は欠品の嵐を迎えるわけです.さて,別のページで書いてます通り,私もシコシコとJUNKパーツをとりあえずは集めていますが,H1なんかはエンジン一式をスペアで用意しておくなんて無理ですし,純正から100歩譲ってカスタムパーツさえもほとんど市場には流通しておりません.ZXRは長年乗れる伴侶であるかという話になったときに,悲しいかなそうではないと判断せざるを得ないわけです.言うまでもなくZXRに私が不満を持っているわけでもありませんし,パーツの入手が困難になるまでは,なんとか乗り続けようと思っているのですが...H1もZXRの中では一番売れたモデルですし,一時は大型バイクの売上ナンバー1だったこともあるので,"10年経ちました.ハイさようなら"ということはKawasakiはしないと思いますが(そう有って欲しい)...これについてはまだまだ余談があって,ZXRこのような烙印を押す事が好ましいのかどうか自分なりに解決しないといけない問題ではあると思ってはいます.

一方同じKawasakiでもZ1系やFX系については発売以来20年が経過しているにもかかわらずあまり欠品はありません.これは単純に下記の理由によるものです.

・多年にわたり生産された
・現在も愛好者がたくさん存在する(カスタムベース?).
・メンテしやすい

現時点で入手しやすく,このような候補にあがる車種は存在するかと考えましたら,なんと現行車種にあるではないですか!それがNINJAだったわけです.発売後15年を経過しようというNINJAは99年式ではなんとFブレーキに6POTを付け,こまごまと変更点もあるますが,ほとんどの部品の流用が利きます.国内向けと海外向けのバリエーションもありますが,給排気系のセッティングをいじることででなんとかなる程度で,昔のA1がそのまま現在も売られているようなもんです.750Rについても900Rの部品のほとんどの流用が可能で,パーツは現在も入手困難ということはありません.

かといって中古のNINJAをかってちくちく治し直し乗っているのでは性に合わない.それじゃJUNKの寄せ集めで作っちゃえ.というふうに思ったわけです(なんて安易な...)何といってもNINJAの純正であれば中古パーツの入手もあまり苦労せずに行けそうですし,小遣いの続く限り先延ばしにしてもZXRは元気でいてくれる事だろう...あとG1に乗っていた頃に入手したサービスマニュアルがぼろぼろながら私の手元にあるので,これを元に何とかなるだろう根性がモリモリと沸き上がってきたのです.(このサービスマニュアルはほとんど900Rとも同じ内容なのに日本語というところが昔は非常に価値があったのですが,国内バージョンが出て珍しさが失せてしまいました.)
このプロジェクトにあたって一応自分なりに条件を付けました.

・GPZ900Rまたは750Rを一台作る.
・最終形はどの世代のものでもいいからノーマル.
・大抵の組み立て,修復作業は自分でやる(バイク屋に出さない).
・ユーザー車検を受けて乗れるようにする.
・予算は車検,保険代込みで20万円.
・3年以内に完成(気の長い話).

3つめと4つめはやはり必然的なもんで,致し方ない.まあ趣味の延長だと思ってやってみるしかないでしょう.このようになにやら心の迷いがあるままスタートしたあやしい企画ではありますが,あまり硬い事言わずに進めていこうと思います.(99年2月吉日プロジェクト開始)

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