Fブレーキもみ出しだけの筈が...

前回フロントタイヤの入れ替えまではやりましたが,それを車体に取り付けるところまでは行きませんでした.要はフロントホイールの入れ替えをするならば一緒にやってしまいたい事項があったためにそういう運びとなったわけですが,それは何を隠そうブレーキのモミ出し.今まで火入れを経て試運転を何度か行っているものの,どうも走り始めてからしばらくと,取り回し時の車体の動きが重いのです.

これはブレーキが噛み込み気味になっているに違いない.ということで通常はシール類を新品に入れ替えたりするのですが,ここはひとまずブレーキのピストンモミ出しでなんとかクリアしようとしたのでした.見た感じではまだシールが完全にダメな感じでもなく,ピストン側面の錆も磨けば何とか除去できそうな印象ですのでひとまずモミ出し.もしそれで改善しなければ最終的にはキャリパー入れ替え(スペアがいっぱいあるんですもの)をやるか本当に手間は掛かるけどシールの入れ替えをしてみようかなと徐々に段階を踏みたい年頃な私なのです.

まあ,いい加減な言い訳はこのぐらいにしておいて,タイヤ交換したばかりのフロントホイールが玄関先で滅茶苦茶邪魔者扱いされているので,とにかく急いで作業を行わなければいけません.土曜日の朝からアンダーカウルを外して,キャリパーを外し,フロントのアクスルなどを緩めておきジャッキアップ.ここらへんはちょっとアンダーカウルをつけるのを急ぎすぎたかなと少し後悔していますが,まあアンダーカウルを外すのはそんな手間ではないので良しとしましょう.

さて,アクスルを抜いて古いタイヤのついたホイールを外したら,左のピストンに算木をかまし,ブレーキレバーをニギニギ.右ピストンを極限まで出したら,ピストンの側面のお掃除に入ります.極限までというのはこの状態でピストンを手で回転させて裏側もワイヤーブラシで磨くためです.ブレーキクリーナーをかけつつ,徐々にピストンをまわしつつワイヤーブラシで側面を磨いていきます.幸いにも腐食はなかったようで側面はぴかぴかになりました.

しかし想像以上の効果に気をよくしてピストンを戻すときに少し事件が.マスターのリザーバータンクの蓋をフルードの量の確認にためにあらかじめあけてあったのですが,ピストンを勢いよく押し込んだためにフルードがリザーバータンクから飛び散ってしまったのです.車体に一部掛かったのはすぐ拭けばイいいとして,タンクやフロントカウルなどには掛からなかったのは不幸中の幸い.まあ念入りに拭いておきます.ところが少し経ってから地面においていたアンダーカウルを見てみると,少しではなく結構フルードがかかっていました.地面にかかったフルードのラインと少しずれていたので大丈夫と思っていたのですが,ダメでした.あんまり手間が掛かっていない割にはせっかく綺麗な仕上がりを見せていたアンダーカウルにその少し経過した時間のせいも有って,少々跡が残ってしまいました.ショックゥ〜.

さて,気を取り直して今度は左です.右のほうはというと結構ピストンの摺動も軽くなり,これならモミ出し効果は十分にあったといえる状態です.今度は右側に算木をはさみ,左ピストンを出します.しか〜し!ここでもミス発生.なんとピストンを調子に乗って出しすぎたために,フルードが少し漏れてきました.う〜む,これはエアも入っちゃったかな?こうなったら仕方ないのでピストンを完全に抜いてしまい,フルードも全て抜いて作業したほうが楽になります.少しの手間を惜しんで大きな手間をかける悪い見本みたいになってしまいましたが,もうこうなったらやけくそ.肝心のピストンはというと,右に同じで綺麗に仕上がりましてキャリパーへの収まりもばっちり.ちなみになかなかお目にかかれないシールも破損はなく,これならまだまだいけそうな感じ.

さて,ホイールをはめ,ジャッキダウン,キャリパーを装着したら定例のエア抜きです.まさか今日これをやる羽目になるとは思いませんでしたが,日没までにはあと少し時間があるので,がんばって仕上げてしまいます.といっても6箇所のエア抜きブリードバルブを代わる代わるエア抜きして行って都合45分.あせる気持ちも有って普段より時間が掛かってしまいましたが,片方のキャリパーのフルードが純カラになっていた状況ではこれぐらいかかっても仕方ないのかもしれません.あともともとのタッチが非常によかったので,それに少しでも近づけたい思いもあって,仕上げに時間をかけてしまったのもあるでしょう.もともとがよかったので,本当に今回のミスは悔やまれるところです.

ということでハチャメチャなブレーキメンテでありました.

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