エンジンの状況確認と方針決定

エンジンをできる限り流用するということは決定したものの,その手法というのはまだ未定で,自分でも本当にできるの?という感触でしかありませんでした.なのでまず現状をさらに確認しておく必要があります.ですのでオイルパンをひとまず外して中の状況を見てみることにしました.

エキパイ,ウォーターラインを外してオイルパンを外します.クランクケースの肉とともに折れてしまっている部分は問題ありませんが,中途半端にねじが折れて残っているところの除去に少し手間取りましたが,無事オイルパンを取り外すことに成功.

オイルパンは写真のような状況でして,見事に出っ張っているところの前半分がぱっくりと無くなっています.奥側にもひびが走っており,下に張り出した部分が右前からの強烈な力に耐えられず破壊された様子がうかがえます.この変形に伴いオイルポンプのストレーナーも少し変形していましたが,モンキーをかけて根元から強制したら復帰はしましたので,破損個所は正味オイルパンとクランクケース下側の2部品ということになります.

オイルパンは購入するとしてクランクケースはそう簡単ではありません.というのもRF400RについてはRF400RVとの区別もあるのですが,それ以前にクランクケース単体での出品というのが全くないわけです.ニンジャのようにエンジン部品単位で購入するぐらいなら廃車するかエンジン載せ替えをするぐらいで,それ以上延命措置がなされないという背景がそうさせているのかもしれません.したがって今回のRF400Rの場合もクランクケースのみ交換するぐらいならエンジン交換するということになります.

今回あえてエンジンは流用する方向でまず考えることにしていますので残されているルートはクランクケースを補修するということになります.その補修に関しては下記のようなチョイスがあります.

(1)欠落部分をアルミ切削で製作し,部分溶接する.
(2)ネジ部分のみ部品切削して部分溶接する.
(3)欠落部分をアルミ切削で製作し,耐熱金属接着剤で接着する.
(4)ネジ部分のみ部品切削して耐熱金属接着剤で造形,接着する.
(5)ネジ部分のみ部品流用して耐熱金属接着剤で造形,接着する.

この順番はもちろんコストと手間です.まず部品の切削加工ですが,今回の欠落部分は形状が複雑で,もし自分で設計できたとしても業者さんに加工を依頼すると高いですし,簡単に中古エンジンの価格を上回ってしまいます.次にネジ部だけにしても今度は溶接が問題です.手持ちには小型のアーク溶接機しかありませんし,もしアルミ用の溶接棒を購入してトライしたとしても薄い肉の部分に穴が残ってしまったり,残留応力であとで変形,割れてしまったりすることが懸念されます.すると残ったチョイスは(4),(5)ということになりますが,その耐熱の金属接着剤が重要ということになります.

で,ここで以前別件で使ったことがあるJBウェルドという接着剤が登場します.以前割れたパルシングカバーの補修で使用したことがあるのですが,これが使えないものか考えてみたわけです.使用例ではエンジンカバーだけではなくフィン欠けの補修などにも用いられています.ユーチューブでは圧力のかかるラジエターの補修なんかにも使われていて,耐熱は150度ということなのでうまくやれば使えるかもしれません.まあやってみてダメだったら別の手を考えるということで,今回は(4)か(5)ということで検討を進めましょう.

次に(4)よりは(5)の方が安価であるということで,何かいい手はないか考えました.ひとまずJBウェルドに直接ねじを切るような事例も紹介されていたのですが,流石にオイルパンの固定ネジでは不安が残ります.なのでねじを切る代わりにナットかそれに類するものを仕込んで接着していくことを考えました.まあネジの深さはそれなりにあるので,それを全て包んでくれるようなものということで,写真の六角スペーサーの片側を同じくJBウェルドで蓋をして使用することにしました.また,これが抜けてきたり簡単に回ってしまわないような工夫も必要ということでさらに知恵を絞らなければいけません.

とまあまずはジャブということで一番楽な方式をトライしてみることにします.ダメだったら後でまた考えようというお気楽精神ですが,どこまでそれで通用するかしら?

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