さよならz550GP

それなりのトラブルがあったり,未だ完ぺきではない状態ではありますが,z550GPを売りに出すことにしました.まあ理由はいつものごとくほかの車体をやることになったからに他なりません.

振り返ると友人の乗っていたz400GPを懐かしむ気持ちのみであったところに近所からそのスケールアップであるz550GPが出品されていたことから始まったこの企画.まずアリゾナとかの酷暑地帯からやってきたから異常なほどのゴム部品の劣化具合を目の当たりにし,またこの車種ならではの部品の入手性の悪さ,特にz550GPと国内仕様z400GPの想定外の部品の違いにも悩まされました.

また,火入れに当たっても新品バッテリやブースターケーブルなどを用いても火が入らなかったのは私にとって初めての経験であり,その結果圧縮を回復するためにタペットクリアランスの調整を余儀なくされました.この調整もニンジャだったらねじをちょちょっといじるだけで済むところがこのエンジンはシム調整,しかも都度カムを外さなければ交換できないインナーシムということでどっぷりと嵌ることができました.

そして最も印象的なのが,今回は逆輸入車の国内新規登録ということでいろいろな書類を自ら用意し,なおかつ申請,登録も行ったということでしょうか.おかげでかなり自動車登録,検査に関する様々な知識をつけることができました.

実際走行可能になったら,さすがにz400GPとはパワーが異なりますので,多少回転の低いところでもトルクが足りている分楽に走れます.いかんせんフロント19インチなのでひらひらという感じにはなりませんし,小回りも効きませんがそれなりに走って楽しい車体ではありました.しかしこんな印象深い車体ではありますが,所詮組立において部品入手に苦労した分,やはり交換部品などが高額で,このまま乗り続ける自信が持てなくなってきたのが一番の理由です.

そんなこんなで部品の入手金額も高額であったためそれなりの値段で出品したのですが買い手はつかず,まあこのようなミドルクラスのかなり古い車体です.そうそう買う人もいないわなと納得したところではあります.それでもディスカウント後3順目でようやく売れました.結局のところ収支でいうと大赤字な結果と話しましたが,そういえばこの車体,落札するときも何順か流れてはディスカウントされていたのを買ったんだよな〜と思い出しました.要は究極の不人気車ということに今更気づき,落札者の方とやり取りする間感銘に浸りながらいたりして.

ついに落札者の方の引き取りの日.その日は引き取り当日ということで一度エンジンをかけておこうということで,それだけでは寂しいのであたりをひとっ走り走ったりしました.で,夜間受け取りに見えたところで,なんと問題発生.セルがまわりません.ちょうど同じ型番のバッテリに手持ちの新品があったのでそれにサービスで交換.なんとかエンジンがかかりました.そんな経緯もあり落札者の方には大いに不安を抱かせてしまったのですが,なんとか帰宅できたとのことで一安心.落札者の方によると帰る道すがら高速を使ったようなのですが,100km/h以上の吹けがあまり良くなかったとのこと.う〜ん,キャブがGPz400用なのが悪いのかしら?メインジェットの番手はそんなに変わらないし口径も同じだったような....

とまあ最終的に落札者の方には面倒をおかけしてしまいましたが,これにてz550GPのレストア日記は終了でございます.今まで様々な車体をやってきましたが,z550GPという車体自体激レアですし,部品の入手など含めてこれほど苦労した車体です.本当にもう2度とやらないと思いますよ.ホント.では他の車体のコーナーは続きますので,そちらでまたお会いしましょうね〜.

恒例のz550GPの思い出写真はこちら

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