さらばZRX1100

車検を受けてしばらくZRX1100でそれなりに距離を乗って調子を見ていたのですが,これがなかなかいけている感じで,結構楽しく乗りこなすことができたりするもんだから,ルンルンでいたわけです.いつもの試乗コースでは乗り味が前すぎず後ろすぎず,タンクの形状も相まってポジションが決まりやすいことも手伝ってニンジャのときよりもうまくなったかのような錯覚に陥るような勘違いがヤバい.

昔よく雑誌やビデオやDVDでライディング指南役をされていた方が結構よくZRX1100あるいはZRX1200を使っていたのを思い出して,基本を押さえて走らせてみたりします.私には珍しく結構深くバンクさせて回転を上げ気味にコーナーをクリアするのがとても気持ちがよく,ちょっとやんちゃな感じでテストコースを周回していたりするわけで,ちょっとこのままいったらホントにヤバい.

まあニンジャの誕生から数えて約13年後のリリースですから進化といっても今まで正規の血統ということだとGPZ1000RXしか知らなかったわけで,これほどまでに進化しているとは思ってもみなかったということでうれしくてうれしくてしょうがないのでありまして,もう子供に新しいおもちゃを与えたばっかりの状況に似ています.ちょっと買い物にいっても道草をしてついつい狭めのワインディングを走りに行ったりしてしまい,果てには年甲斐もなく農道で遅い車を短いストレートで抜いたりはたから見ていて危ないことこの上なし.それに加えてある意味こんな悪さをするには目立ちすぎるこのカラーリング.こりゃちょっとまずいかも.

ZX-9Rでは一定以上になると恐怖を感じることで自分にブレーキを効かせることができたのですが,どうもこのZRX1100はダメです.行ききってしまいます.正直エンジンにタペット調整を入れただけですし,リアサスもかなりやれてしまっています.タイヤは中古ですが,まあこれは当たりをひいたってことでしょうか.まあ車体がそんな状態でもなんか楽しくってしょうがないというのは,もうこれにブレーキをかけさせるのはもう無理と判断せざるを得ません.

結局売ることにしました.このまんまだとほかの車体に乗る時間も奪われてしまいますし,庭には組立待ちの車体が既に複数台待っていたりするので,もうある意味必然的ですが.一応正直べースでいろいろ至らないところを列挙して部品の購入金額と車検代をトータルした値段で売りに出したところ終了直前に1件のみ入札があり,なんとか落札されました.塗料や油脂,薬品代の分足は出てしまいましたが,それはそれで想定内なのである意味合理的な幕引きと言えるでしょう.

落札された次の土曜日には2りんかんのBASデポに持ち込んだので,都合1か月ぐらいしか乗り回す期間がなかった割に距離を伸ばしてしまいましたが.比較的短時間のお付き合いであったと言わざるを得ませんが,正直所有できるのが1台だけという状況であったならば間違いなくZRX1100を手元に置いて他のものは売りに出していたかもしれません.私にとってのZRX1100はそれほど乗っていて楽しい車体でありました.なんか今となっては車体のパフォーマンスを使いきれそうな感じってとっても大事だなとか思うわけです.というわけで,ZRX1100の製作記はこれにて終了.まあZRXシリーズもこんな感じだと今後1100か1200をもう一度やってしまうかもしれませんね.

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