今更1000RXな理由(2)

さて,自ら招いてしまった悲劇的な状況.なんとかするべく日夜画策する私です.折角の1000RXのエンジンもあんまり長期放置すると良くないことがいろいろと起こるので,早いうちになんとかしなければいけません.

ここで一般的な流れとしては750Rの部品取り車を本当の格安で購入して,1000RXエンジンで一昔前の最速忍者をつくるというやり方.まあきわめて忍者のカスタムとしては順当なやり方ですね.まあそれも改造車検のやりかたをとりあえず経験するということで私にとって実のある結果をもたらすことでしょう.しか〜し,今になってこの仕様では最速忍者というのも誇れるはずもなく自分にとって単なる手続き上の達成感しか見込めないのがなんだか寂しいところ.なんかパンチが足りない感じです.

ここで私に必要なのは逆転の発想じゃあないでしょうか?と考えることにしました.この場合の逆転の発想って言うのは言わばどういったことなのかひとまず考えてみたわけです.で,GPZ1000RXを組んでみるっていうのはどうだろうか?というのが頭をよぎりました.う〜ん,これは案外良いかも?

GPZ1000RXといえば900Rの後継として86年にデビューするもすぐにGSX-R1100に最速の王座を譲ってしまい,翌々年にはカワサキフラッグシップの座をZX-10に譲ってしまうという不遇のイメージが付きまといます.しかし私は実のところこのGPZ1000RXに一目おいていました.もちろん若いころのGPZ750Rの思い出からいくと順当な憧れはどうてもGPZ900Rということになります.しかし私がGPZ400Fに乗り始めたころ(86年)のKawasakiフラッグシップはすでに1000RXになっていたのでした.多くの人が忍者のフォルムに羨望の眼差しをくれて止まないわけですが私の場合は少し変わっていて,GPZ900RはあまりにもそのフォルムがGPZ-Fに似ていたためにあまりスタイル上のインパクトはなかったのです.それに比べRXのなんと先進的であったことか.それに1000CCでありながらコンパクトにまとまったそのサイズにある意味ショックを受けたものでした.実際その時期も忍者は併売されていたのですが,86年はむしろ1000RXへの憧れを持ちながらGPZ400Fに乗っていた19歳の私であったわけです.

それに忍者のカスタムベースとして多くの1000RX達がそのエンジンを供出してきた歴史も軽んずるわけには行きません.ZXRのH型の多くがそのフロント周りを多く忍者に供出してきたことを痛感してきた私にとって,ある意味で1000RXの悲劇も心に深く残る事実ではあるわけなんです.

もうこうなったら1000RXを組まざるを得ないかな?と思いかけたそこに追い討ちを掛けたのがプレステ2の修理,購入であります.プレステ2をそもそも購入しようと思ったのが息子のPSPへの異常なほどの固執.しかしその2番目の理由というのが39回モーターショウでみたツーリストトロフィーの映像の精巧さ.これをどうしても家でやりたいからプレステ2の導入に駆り立てられたわけなんです.

しかしモーターショウから半年が過ぎようとする今,ツーリストトロフィーはリリースはされたものの7000円とかするわけです.もちろん私の財政上と精神的な理由からそんなものは買えないので,とりあえずその代わりに一世代前のライディングスピリッツをもちろん中古で購入したんです.すると思わぬ誤算が...

私はライディングスピリッツは最初っから忍者で走り回れると思っていたのですが,それがないわけです.その代わりなのかどうかわかりませんが,GPZ1000RXが選べるではないですか.この1000RXが他のモデルとは全く違い重いわ,ブレーキは利かないわもう大変.果たして実車はどんなもんなんでしょうか?

ということで必然的に1000RXの実車に触れる必要が出てきたわけです.さてその調達ですが,それを簡単に済ませては私の孤剣に関わる問題になってしまいます.ここはがんばってなんとか苦難を背負わねばいけないわけで(←意味不明)厳選素材を見つけるべく日夜オークションに精を出す私でありました.

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