キャブの入手&お掃除

さて,エンジンが載ったわけですから,お次はキャブ.キャブはGPZ1000RX純正のものを入手済みでした.でもちゃんとRX用というこので入手した割にはアイドリングスクリューが忍者用のものがついていてなんだか怪しい感じ.まあ,アイドリングスクリューはあとでなんとかするとしてひとまず掃除です.

掃除に関してはやはりいつものようにフロート室のゴムパッキンを新品調達しておいてからの作業となります.で,とある休日の午後いつものように玄関先に座り作業です.まず1番からフロート室を空けていきます.ジェット類はやはり詰まっています.メインジェットはそう厳しくないんですがパイロットジェットは結構なつまり具合で,こびりついていたので銅線を1本しごいてシコシコ挿抜してようやっと穴が貫通しました.4つのうち2本がそんな感じでしたので,このキャブのやれ具合はまあ中の中ぐらいかな?

と思ったのですが1点だけとんでもないことを発見しました.なんと3番のキャブのフロート室を止めているネジ1本がバカになってしまっていました.

これは私にとって初めての経験で,これを見たときはちょっと血圧低下してしまいました.でも気を取り直し,修復作業です.といってもネジを復活するのは早々容易なことではないので,この場はネジを1サイズ大きいものに変えるためタップを切りなおします.サイズでいくとM4をM5にするんですが,このネジがまた肉薄の部分にきってあるネジなので,サイズを少し大きくした分ネジの掛かり代が厳しくなってくるわけです.もうタップを切りなおすときなんかは細心の注意を払いながらの作業となりました. 季節感に反し大汗をかきながらタップを立てたあとは,フロート室側の穴を大きくします.これも下手をするとフロート室に破損が及んでしまうので,ハンドドリルで可能な限りフロート室をやさしく押さえつけながら穴を開けなおしました.もう緊張の連続.

で,ようやっとネジが切れ,フロート室側もネジを通すことができるようになったわけですが,再びフロート室を組み付けるときにバカ力で締め付けるとせっかくきったネジが再びバカになってしまうことになります.こうなるともう復旧は不可能になってしまいます.どんなに正確なトルクレンチでもなしえないような微妙なトルクコントロールでフロート室を締め付けます.

これでひとまず完成.車体に組み付けます.ここで案の定アイドリングスクリューに不都合が.1000RXの場合は忍者とは違い,キャブの下から水平にではなくキャブの下側から出てきたアイドリングスクリューをいったんキャブのサイドに立ち上げて,フレームを避けるように上からアクセスできるようになっています.ところが忍者用のアイドリングスクリューではフレームにスクリューが隠れてしまい,まったく操作できなくなってしまいます.

これをなんとかしなければ火入れには向かえません.で,いろいろ知恵を絞ったのですが,フロート室についているブラケットをはずしてしまえば,サイドカバーをはずしてなんとかスクリューに指が届くので,とりあえずそうすることにしました.

まあ,せっかく高額をはたいて購入したキャブなのにいろいろと不具合があって,流石に今回は損した感が強いです.ネジバカはしかたないにせよ,アイドリングスクリューは落札前によく写真を見れば防げたかもしれませんし,なんとも自責の念に駆られる作業でありました.

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