フロントフォークシール交換

さて,一旦組み上げたものの,組み上げてから左フロントフォークのオイルシールがいかれていることがわかりました.左はまあいけそうなのですが,そのうちだめになるだろうということで,オイルシールとダストシールを左右分早速調達です.幸いにもこの手の消耗部品は未だに入手可能で有ったりします.まあ他の機種との共通部品でもあったりして,融通が利くしなんといってもこれがないと足回りをごっそり替えなければいけないわけで,メーカーさんもそこまで無情ではないところに救われておりますね.

さて早速作業です.といっても一旦組み上がっていますので,フロントフォークを取り外しにかかります.で,いきなりタイヤを持ち上げてしまったあなた,不正解です.ここは一旦ハンドル,トップブリッジを緩めた状態でフォークキャップボルトを緩めておかなければいけません.外したあとでこれを緩めようとすると結構梃子摺るんですよ.お次はまだアンダーカウル,マフラーがついていないので,オイルパンを持ち上げ,フロントを浮かせてキャリパー,ホイール,フェンダーを取り去り,三叉,トップブリッジを緩めてフォークをしたから抜きます.簡単に書いていますが,やっぱりキャリパーを抜くのに苦労したりしています.まあ初めにフェンダーを無理やりでも抜いてしまえば楽なんでしょうけど,偉そうなことをいっていてもそこらへんはまだ1000RXになれていない証しとでもいいましょうか...

フロントフォークが抜けたらフォークトップからばらしていきます.ここらへんはどの車体でも変わりませんし,さくさくっといきます.で,スプリングが抜けて,どす黒いオイルが抜けて(これが結構時間がかかるんですよ)古いオイルシールまで除去したらここで特殊工具のお出ましです.

この特殊工具というのはとあるwebで紹介されていたもので,GPZ1000RXのフォークのボトムを止めているネジを緩めるためのもの.J字型のアンカーネジと,M16のナット2つを組み合わせただけのもので,写真のような感じ.写真では使用前なので美しいですが一回使うとドロドロになってしまうのが玉に瑕.材料費は500円程度と,もうサンデーメインテナンスには持って来いなツールな分けです.まあZX-9Rのときも適当に探して何とかしましたし,こういったことがあるからやめられまへんな〜.

陶酔は程ほどにして,作業です.専用工具を用いるといっても,本来バイク屋さんはエアインパクトを用いる工程でもあり,結構な力を加えないと緩まないはずのネジです.木製のバイスにはさんでボトムのキャップスクリューを固定した上で力いっぱい廻したところ,案の定ダブルナットが緩んでしまい,くるくると廻るようになってしまいました.まあ,ここは普通に締めただけなので,今度は力いっぱい締めこんで対策とします.あと木製のバイスでは少し心もとない状態でしたので,息子をアシスタントとして気合一発(ちょっと危ない気もしますが)でなんとか緩めることに成功.

あとは各パーツのオイルやスラッジを綺麗に除去してから組みつけていきます.ボトムのネジは先ほどと同じくトルクをかけるため気合一発締め込みを行い,サランラップでフォークトップのバリなどから保護しながらオイルシールをはめ込み,ここでも特殊工具(単なる塩ビパイプね)で古いオイルシールを重ねて均等に打ち込みます.

サークリップやダストシールを取り付けたら,スプリングなどを入れ,オイルを規定量入れて行きます.一応レベルチェックを行ったところ少し多かったんですが,少し硬めにしたかったので,それにあわせて右側のフォークトップも緩めてオイルを同じ分だけ継ぎ足します.本当は継ぎ足しでなく入れ替えがベストなんでしょうが,今回入れ替えてすぐにシールが破れるとショックなのでここはケチりました.

左側のフォークトップをばねと格闘しながら入れ込み,車体に取り付けて増し締めます.GPZ1000RXの場合は忍者と違いエアのバルブが左右についているので,左右にほぼ同じ0.5k程度のエアを入れます.あとはフロントホイール,キャリパーなどを取り付けて,ブレーキをニギニギして作業終了.(これ忘れがちなんで気をつけないとね)

といってもまだ自走できるようにはなっていませんので,フロントに体を揺らしてガシガシと荷重をかけてオイル漏れがないか,摺動に問題がないかを確認します

まあこの程度でオイルがにじむようでは自走できるになったら一発でだらだらになってしまいますので,ほんの気休めでしかありませんが作業はほぼ問題なかったということですかね.あとは火入れを待つのみ...といいたいところですが,火が入ってからが結構長いんだなこれが.

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