マフラーへのこだわり

私が忍者と並んでGPZ1000RXが好きな理由は以前にも書きましたが,そのエギゾーストノート.特に低速の粘りのあるジェントルな音が好き.忍者もそれなりなんですが,どうもウルサ目に聞こえてしまいます.

今回1000RXのマフラー関連の作業でここらへんの理由が多少見えてきたような気がしました.それはマフラーの車体への固定方法です.実は1000RXの場合はアンダーフレームと,リアステップホルダーの下にかなり大きな穴があいており,ここに写真のように結構分厚いゴムブッシュを挿入してマフラーを支えるネジを締めるのです.これによってマフラーの不快な振動がフレームに伝わることが防止され,あのジェントルな音が実現しているようです.勿論マフラーそのものの重量なども利いていると思いますが,忍者からは考えられないこんな工夫がされているところはまさに目からうろこといったところでしょうか?

話を少し元に戻します.今回車体一式で入手したものには実はエンジンだけでなくマフラーもついていませんでした.従ってマフラーを調達する必要があったのですが,これが全くといって出品されていなかったのです.で,なんとしてでも純正のマフラーを装着するんだという思いでオークションを徘徊する私であったのですが,もう探し始めて2ヶ月を過ぎようとしていた時点で私の脳みそは物の価値観というものが完全に崩壊していたのでありました.

確かに久しぶりに出品されたそれはエキパイ,マフラー合わせての出品であり,しかもほとんど使わずに保管されていたようで大きな傷は皆無といった代物でした.そこで躊躇するまもなく開始価格からはるか高額まで値がつりあがったそれを全く違和感なく落札してしまった私がおりました.落札金額をまじまじと見ながら,ああ,後悔先立たず...で,到着したマフラーをまたまじまじと見て再び呆然.なんと欠品がないように見えたマフラーですが,アンダーフレームに取り付けるステーが1ケないではないですか.で,早速注文するもこの部品がなんと在庫,再生産予定無し.とほほほほ.

例のゴムのブッシュは在庫があったんですが,これがまた高額で,目が飛び出そうになりましたが,こんなブッシュ単体では出品を期待できないので致し方ないところです.

で,しかたなくマフラーのステーを自作するべく画策します.マフラーのステー自体は片側のみあるので,それを参考に作ればよいのですが,物は鉄板を曲げたり,薄い板を溶接したりと結構複雑な形状.溶接は出来るには出来るのですが,私の溶接でこのステーがバキッといった日にはこの美しいマフラーが宙に舞いかねません.そんな悲劇を起こさないためにも今回は安全策で行きます.というのは多少の重量を犠牲にしても兎に角確実にマフラーを取り付けるということで無垢の真鍮を使うことにしました.で,材料は手元にあった端材.これを適当に弓のこで切り,鑢で形を整えてからドリルで穴を開け,フレーム側とマフラーのブラケットのオフセットを解消するためのブッシュを用意してあらあら完成.

で,取り付けなんですが,取り付けるときにはとても真鍮の色が神々しくって目立ちまくりに見えたんですがいざマフラーをつけてみると全然目立ちません.

それにしても返す返すもきれいなマフラーでよかった〜とまだエンジンも掛けていないうちから感慨に浸ってしまいます.ニンジャのマフラーがダサいからといってマフラー交換をしていた人たちはこのRXのマフラーも同じくダサいといっていましたが,そんなことはなくRXのマフラーのこの太さといい仕上げといい最高じゃあないですか.

あ〜,早くエンジン掛けないと!

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