またまたキャブやり直し

またしばらく調子よく走っていて4ヶ月間ぐらいは絶好調!と思っていたら,低速がぼこつく感じが出てきました.それも乗っていればいるほどひどくなってきます.またスラッジかな〜?と思ってガソリンコックを抜いてチェックしてみたんですが,これが全然スラッジが通過したり,詰まったりした形跡がない.う〜む,キャブは前回いじってしばらく調子よく走っていたので,何か他のところかな?と思いをめぐらせますが,つまるところ何も出てきません.こりゃ困った.

で,無理やりキャブ以外で何か?と探したら,1点だけありました.1000RXの場合,エンジンのヘッドとフレームとの間にスペーサっぽいものがあるのですが,これがどうも昔から怪しいと思っていたところだったのです.何が怪しいかというと,このスペーサなんですが,存在目的がわからない謎の窓が真ん中に空いています.しかしその窓にはご丁寧にゴムの蓋がカパッと被さっており,これにはこれまた謎の棒がついているのです.この蓋がまた風圧で開くのかどうか微妙な重さであり,また,この棒がついているおかげで,狭いヘッドとフレームの隙間でこの蓋が棒を伴ってスムーズに開閉するとはとても思えない状況なのです.まさに謎が謎を呼び謎だらけ.

それにオークションにたまにこの同じ形状のものが出品されていたりしますが,こられには窓がない.こんな部品自体単体で出品されずにショートパーツ一式で出品されることが多く,出品自体を目にすることはまれなのですが,その中でも窓があるものは一度も出品されたのを見たことがありません.

ということはうちのやつは一体なんだろうということで,以前から気になって気になって仕方なかったのです.まあ低速のぼこつきとこれが直結するとは考えにくいのですが,まずは気にかかっていたところをなんとか取り去る意味で,交換してみようということにしました.

まあ交換といっても購入に当たっては前述のごとくショートパーツ一式として入手するしかないので,出来るだけ場所を取らない部品といっしょに出品されているものを狙います.1ヶ月もすれば,部品が到着.早速作業に取り掛かり,その作業中に並べてみるとまさにこの窓の有無だけが異なり,一体何のため?というのが見れば見るほど謎が深まります.まあ,仕向け値によって何か排気ガス規制やキャブの温度調整のために当時何かしらの工夫をしたような感じですが,今更このロートルな車体のことを詳細にわたって調査したところで,何の価値もないので詮索は程々にしておきます.

窓以外の外形,ネジの取り付け位置など全く同じものですので取替え自体は非常にスムースに終わり,さて,試運転.だぁ〜,全然効果なし〜.まあ予想していた通りといえばその通りなのですが...ということで,他の原因を探る前にいらない部品を買ってしまった自責の念で少々のブルーが入ってしまったのでした.

さて,そうなるともう怪しいのはキャブ.それも前回いじってないところ.ということでキャブの下回りをやる前に,トップ側をまずはチェックしてみることにしました.車体にキャブを取り付けたまま,カバーを外します.1番から始めて,2番目で異常に気づく私.どうもピストンのダイヤフラムが1箇所微妙に破れています.どうもカバーを締めるときに,急いでやったため,ゴムの部分をはさんだまま締めてしまったようで,そこが圧力に負けて破断したような感じ.こりゃ,ここからスースー空気を吸ってしまって同調崩れるわな.

ということで,前回部品取りとして入手したキャブから4つのピストンを交換しました.こっちはゴムの部分も摺動する部分も綺麗なもんでして,これをとにかくかみこませてしまわないように注意してカバーを取り付けるのに集中しなければいけません.あとはこのピストンがちゃんとスムースに上下するかをエアクリーナーを外して手で確認しておしまい.

さて,試運転です.う〜む,バッチリ〜.直った〜.中速域は依然多少の落ち込みはありますが,これは車体の特性ともいえる程度ですので,これで完全復活ということでよいでしょう.それにしてもキャブピストンバルブのゴムを破いてしまうなんてなんとも恥ずかしい内容になってしまいました.とにかく作業の質は落とさずにやる癖をつけないとね.

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