火入れ

オイルも入ったし,仮のクーラントタンクも準備できて,クーラントを満たしたら次やることは?そう,火入れです.今回の1000RXの場合はいつものようにタンクの塗装仕上げを必要としたり,ほかの車体からの流用は出来ないですし,本当にうちの和室においてあるタンクの中をとりあえず清掃し,そのままガソリンを入れて車体に乗っけるだけ.バッテリはニンジャの分を使います.

前回さくさくっと取り付いたように紹介したエアクリーナーボックスですが,実はそこでは一悶着二悶着ありました.ここは改めて紹介しておいた方がよいでしょう.1000RXのエアクリーナボックスはまだラム圧を積極的にかけるものではなく,エンジンヘッド上のフレーム内部のエアを吸い込むべくダクトが伸びているものです.エンジンヘッドをフレームの間には何かゴムパッキンのようなパーツがあって,それには開閉する蓋のようなものがあるんですが,これが何の役目を果たすものか定かではありません.まあニンジャ系のエンジンをこのタイプのフレームに載せたのは初めてだったのでいろいろ試行錯誤した末の設計なんでしょうが,微妙に迷いながらやった形跡も見て取れて面白いですね.

このエアクリーナボックスのダクトですが,内側のスポンジが少しぼろぼろになっているんですが,完全には取れ切れていません.一応このまま取り付けて何かトラブルがあったらスポンジをはずすことにしましょう(←い〜加減).アクセルワイヤやクーラントホースについてはダクトの間,燃料ホース,負圧ホースはダクトの左側を通すのが正解なようなんですが,とってもスペースが少ない上に微妙に干渉するのがいやな感じ.

あと,キャブのインシュレーターダクトなんですが結構硬化が進んでいるようで,エアクリーナボックスを一番前になるように取り付けてやっと全てのインシュレーターがキャブにはまりました.ここも結構無理やりな感じ...

その後の作業となる今日の作業はそのものはとても順調で,タンク,バッテリの装着までは約10分.あとはオイル(いつものGTX),クーラントを入れ,準備万端.う〜む,火入れ作業自体は本当に手馴れたものになってしまいましたね.

以前セルが回るのはあらかじめ確認してあるので,次はいよいよ火入れの儀式です.PRIにして30秒ぐらいかけガソリンをキャブに満たしたらイグニッションON,チョークを引いてセルを回します.2−3クランキングしただけでは火が入ることはありませんでしたが,セルを継続して回しながら少しずつチョークを戻していくと,

ブル,ブル,ババババババババ...

と火が入りました.やった〜!しばらく暖気してエンジンの音,ピックアップを確認します.多少もたつく感じもありますが,特に異音もないエンジン音です.エンジンそのものの音は,ニンジャ3号機の音と同じぐらいに落ち着いた音です.22000kmほど走行しているとのことでしたが,こりゃいい買い物しかかな?

それにしてもニンジャと大きく違うのは排気音です.ニンジャの場合,排気音のなかにちょっと甲高い音が混じっているんですが,1000RXの場合はこれがありません.やっぱりニンジャと違いマフラーがほとんどラバーマウントさえているところが利いているんでしょうか?車体全体に微妙な振動が抑えられている感じ,私としてはこのほうが好きなんで,ニンジャのほうもなんとかラバーマウントに出来ないか真剣に考えてしまいます.まあもちろんサイレンサーの構造自体も異なりますし,同じ音にはならないともいますがね.

さて,火が入り実走です.そうなんです.今回は車検付きのフレームなんでこの時点ですでにナンバー付き.人目をはばからず実走してもまったく問題ないわけです.で,早速近所を試運転.またがってクラッチをつなぐと,なんとエンスト.どうやらクラッチのエア抜きが不十分なようです.一応少し回転をあげてやるとクラッチをつなぐことも出来るようなので無理やり試運転に出かけます.

クラッチのつながりがおかしい分加速もあんまりよくなく,低速が最悪です.上のほうは結構使えますが,どうもギアのつながりが悪い感じ.中低速はなんとかしなければいけないようです.足回りはリアサスがちょっといけてないかな?フロントは少しやわらかいのであとでオイルを足しておきましょう.アイドリングも安定していないので,途中で止まってしまったりします.ガソリンを給油し,一度満タンにして,タンクのトラブルがないかを確認.まあ,全体的に見てこれからという感じでしょうか?ということで実走可能になってもしばらく1000RXのコーナー,続きます.

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