なぞのスラッジ(1)

オイル交換以降大きなトラブルもなく好調を維持していた1000RXですが,この秋に入ってからというもの急に絶不調に陥りました.具体的な症状は

・暖気が終わって走り出したときに失速する.
・エンジンが温まりきらないうちはアフターファイヤが出ることが多い.
・しばらく調子よく乗っていても急に加速が鈍ることがある.
・加速が鈍るのは時々で,調子のいいこともある.
・暖機運転中にバイクのそばにいると目が痛くなる.
・3000回転ぐらいでのスパーク確認はOKだった.

といったところです.ここで考えられるのはキャブレターなので,ひとまずキャブをお掃除することにしました.キャブを取り外すまでの工程はここでは割愛して,とりあえずキャブの中のガソリンを抜いてしまおうということでドレンを緩めます.でもなぜかほとんどでない.なんで?と思いながらフロート室を空けると逆さにした時点でドボドボっとガソリンが出てきました.こりゃいかんと,今度は水平状態を保ちつつフロート室を外すと,なんじゃこりゃ〜!フロート室には黒いスラッジがいっぱい.ドレンの穴の周りにスラッジが堆積してまったくガソリンが抜けてこない状態でした.

一応ガソリンはほとんど抜けたろうということで,フロート室の半分液体なのをコンクリートの上にぶちまけると,そのスラッジは多少の粘性はあるもののほとんど水みたいなもののようでした.ガソリンが揮発するまでの間,ガソリンの上に表面張力でまあるい雫のような感じで乗っかっているのが少々不気味です.それにしても4つのフロート室のすべてのスラッジを怒りに任せて(何に怒っとるねん)ぶちまけるとこれはもう尋常な出方ではないので,こりゃなんかタンクにたまってたのが一気に出たのかしら?と思います.

とりあえずフロート室内をきれいきれいにして,綿棒などでスラッジをふき取ります.ジェット類は詰まりの確認をしたところ,メインジェットだけが一部詰まっていて,すの詰まりはエアで飛ぶレベルのものでした.このせいでアイドリングは問題ないけど加速が悪くなる症状につながったものと考えられます.よく考えると,キャブレターのフロート室内にスラッジを含む水が溜まりだし,そのレベルが一定以上になったときにメインジェットが仕事をする瞬間にまず影響が出て失火に至ったと考えるのが妥当でしょう.メインジェットはスロージェットより低いところにありますもんね.まあひとまず原因と思われることがわかったんで,これでキャブを戻して作業は終了.


早速試運転です.まずエンジンの掛かりはもともとは問題なかったので,ここは変化なし.暖気の時の目の痛さについてですが,これはなくなったようです.走り出してぼこ付いたりアフターファイヤが出たりするのは解消.少し距離を乗ってみましたが加速が悪くなる症状は出ません.ということでこれで直ったかな?

気づいた人はすでに居られると思いますが,少し怪しいタンクのほうは今回は手をつけず,満タンにしてから水抜き剤を1/3ビン入れておきました.やっぱりあのスラッジはタンクから来た可能性は高いので,未だに気持ち悪いは悪いんですがひとまずこれで行きましょうかね...でもこういうのは必ずやりなおしている私.皆さんの期待は裏切りませんよ〜.

ということで続く...

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