クーラント漏れ対策(その1)

さて,火入れで問題点として挙がったうちの最も重い部分に手を入れましょう.クーラント漏れです.クーラントの漏れている箇所は,ウォーターポンプからエンジンに入るところのホース取り付け部.ここの増し締めさえ出来れば,このクーラント漏れは止まると言うことで,策を練ります.

まずホースバンドのネジに対してドライバーを差し込む方向は,アンダーフレームのブラケット,マフラー,ラジエターホースなどで徹底的に遮られています.はじめは,アンダーフレームを外さなければアクセスできないかも?と思ってかなり躊躇していたのですが,ブラケットのみであれば結構簡単に外せるので,俄然やる気が復活してきたのです.

クーラントキャップを緩め,ラジエターホースの下,上の順で外しクーラントを抜きます.アンダーフレームブラケットを外し,そしてようやっとアクセスできたホースバンドのネジを一旦緩めます.これはいきなり増し締めするとネジをなめてしまったり,不測の事態を生むのを防止するためです.で,満を持したにもかかわらず全然ホースバンドが緩みません.なんのこっちゃ?と思いつつホースバンドをよくよく見てみると,どうもネジの部分が錆びて,完全に破壊されているではないですか?こりゃここから漏れるわけだわい.かといって,このホースバンドが簡単に外れるかと言うとそうではなくて,結構がんがんドライバーの先で叩きまくってようやく外れたといった感じ.一応組む前にエンジン周りは確認した筈なんだけど,こんなのがまだくっついていたとはショック〜.

まあ,ショックを感じているだけでは作業も進みませんので,気を取り直して部屋に隠し持っているニンジャパーツから健常体のホースバンドを持ってきて,今度はしっかりと取り付けます.ここで,再びクーラントを補充して試運転のためエンジン始動です.

ところが!

今度はウォーターポンプのあたりから水漏れが.こりゃなんで?ということでトラブルシュートしましたが,どうも先程ホースバンドを増し締めしたパイプの取り付け部分からの水漏れのようです.う〜む,もぐら叩きのようになってきたな〜.

でも,ここでそんなに動じずに居られるのは,この部分のゴムパッキンをあらかじめ在庫してあったからです.ここはニンジャ製作記の長き歴史の中で何度か交換してきたところであり,価格もそんなに高くないものであるため在庫を確保してあったのです.まあ,それを探し出すのに少し時間を要したりしますが,こういったときにすぐさま次の作業に移れるというのは大きなメリットなのです.

さて,そのゴムパッキンの取り付けです.通常はウォーターポンプを外しての作業となるのですが,今回は手を抜いて外さずにやってみることにします.まずウォーターポンプに入っているパイプを抜くのですが,このパイプの逆サイドにつながっている先程ホースバンドを入れ替えたホース側もホースがパイプに固着していてとても外しにくくなっていました.

それでもなんとかホース側を外して,今度はウォーターポンプ側を抜きます.ここはアンダーフレームをもはずさずやっているのが災いしてすこぶる大変です.ネジは簡単に外れたのですが,狭い隙間にあるパイプをまた狭い隙間しかない方向に抜こうとしているのでびくともしません.何度か力を入れて狭い隙間ながらも少しずつ回転させてようやっとパイプが抜けました.ちなみに今回クーラントを抜くのも面倒がって,前述のようにラジエターホースの上下から抜いてオイル受けで受け止めたのですが,ホースの中に残ったクーラントで手が濡れてしまい,もっと抜きにくかったのです(拭けよ!).それに加えてこの狭い隙間からまるで知恵の輪のようにこのパイプを引き出すのがもっと大変.ここらへんは手を抜いてかえって大変なことになってしまっているのを痛感せざるを得ません.

さて,パッキンを交換して,パイプに取り付けたら,再びパイプをその狭い隙間に戻し,ウォーターポンプに差し込みます.ここで先に無理やりネジを締めこんでいってしまうと,以前やったようにせっかくの新品パッキンを真っ二つにしてしまう可能性も在りますので,あくまでも手で押し込むことにしました.とにかく車体の下側にしゃがみこんで狭い隙間に手を突っ込み,斜め上に押し上げるなんて芸当をしているので,メチャクチャ疲れます.

あとはホースを付けてホースバンドを付けて,クーラントを再び注入.再びエンジン始動...

あれれれれ?また同じところから漏れてる.ここはウォーターポンプを外さずにやった作業に何かミスがあるかもしれません.次はウォーターポンプを外しての作業になだれ込もうかとも思ったのですが,流石に結構変な体制で力を入れたりしたので,思った以上に疲労感が溜まっていてその日の作業は中断.まあ,エンジンを回していないときは漏れは止まっているので,このまま1週間の放置となりました.

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