クーラント漏れ対策(その3)

さて,前回は万全を期したつもりの作業で,その結果漏れがまた発生したわけでいわゆる万策尽きた状態で1週間が過ぎました.実際この間,どこに問題があるのかをいろいろ思いをめぐらせたわけですが,結局のところもういちどここらへんの流路を総合的にチェックしてみることにしました.それでだめならまたウォーターポンプを交換するなりしようということで,なんとも気の長いお話なんですが,わからないうちから買い物をしてトラブルが直らないよりは,物が増えない分時間がかかったほうがましという論法なのでございます.

で,その週末の作業です.クーラントはもともと抜いてあるのと,例のブラケットはもう外しっぱなしにしてありますので,作業はとにかくホース,パイプを外すところから.あとはスプロケカバーを外し,ウォーターポンプを外しと,ここまでほんの3分です.こんなに作業慣れしてしまうほど何度も何度もやり直ししているのがかえって情けなくなってしまいますね.

で,パイプについては今回何かしらの問題を抱えていないかということで,細かくチェックします.特にウォーターポンプに刺さる側の段つき部分が腐食していることがないか.前回ここはワイヤーブラシ+ペーパーで仕上げてからセットしたのですが,かなり作業自体がいい加減だったと思い,再度の点検が必要と判断したのですが,そんなこと思うぐらいなら最初っから厳しい目で見ろっつーの.

で,結果的にここはシロ(のような気がする)でした.漏れが発生しそうな感じではありません.で,中を見ると結構さびが発生しています.こりゃちょっと洗ってみましょうか?ということで庭の水道でバシャバシャ.はじめブラシを突っ込みながら洗浄していたのですが,どうも水が逆側から出てこず,吹き零れるような感じになっています.なんで?

この時点で何が起こっているかがはっきりわからず,途中が曲がっているのでどうしてもブラシが届かないこともあって,今度は逆側から高圧をかけて水を入れてやりました.すると小石のような1cm程度の塊が3ケ程水しぶきとともに出てきました.あまりの速度に見落としてしまいそうでしたが幸いにもそれらはさび色をしていたので結構目立ったのです.

ここで初めて原因がわかりました.そうです.ここにこういったものが詰まっていたため,ウォーターポンプの圧力に負けつなぎ口から水漏れが発生したということが.う〜む,この石ころのような塊が一体なんであるかは定かでありませんが,どうやらこのさび色からするとこのパイプの使いまわしは今後のことを考えた場合遠慮したほうが良いようです.

ということで,うちの中から比較的綺麗なパイプを持ってきて,これを使うことにしました.こちらのパイプの中も確認して,なんとか自分なりに大丈夫と太鼓判を押して流用することにします.こんなものが在庫してあるうちはなかなかないでしょうけど,もううちはこんな状況なんです.人にはわかってもらえないでしょうけど...(自堕落な人!)

ということで原因の追求が出来たところで,組み付けです.こちらも作業には慣れてしまった手前,ものの5分で組み付け終了.あとはクーラントを満たし,少々車体を揺らしてエア抜きをしたら,早速試運転です.セルを回し,またまた数分放置.こんどは何分待ってもクーラントが漏れることはありませんでした.ということで,結局原因はクーラントパイプの詰まりであることが判明し,晴れてトラブル解決と相成りました.

以前もクーラントパイプからネジが発見されたことがあったりして,結構ニンジャ系のエンジンのこのクーラントパイプは鬼門なんでしょうか?まあ低年式車にお乗りの方で冷却性能に不安を抱えている方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

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