車体くみ上げ(その1)

仮組みでとりあえずピボット部のカラーさえなんとかなればフレームにエンジンを載せることは問題なくできそうということがわかり,ひとまず旋盤でカラーを作成してみました.材質はちょうどいい材質が無かったので,大きい方はSUS304ですが,小さい方はS45Cという感じで,まあ精度は外で30umぐらいマイナス,内側で同じぐらいプラスで出来上がりました.だいたいこの部分はネジが直接フレームにあたる設計なのでもっとガタで良かったかもしれませんが,ここらへんはある程度の精度は確保しておいた方が安心なので適当なレベルにしておいたわけです.

作業開始ということで,玄関でかなり邪魔になっている木箱を分解します.といっても木材の腐食が半端なく,手でもいだら大概の部分が外れてきたりしますのでそんな大変ではないですが,何にせよかなりなボリュームの木枠とベースの材料であるので,結構引っぺがすよりもそれに刺さっているねじを除去するのが大変だったりします.木材に刺さっていつつも錆びてびくともしない釘もあって,ここらへんは今回は時間がないので後回し.保管時の危険がないようにしなければ….

いつもの廃ホットカーペットカバーを使ってエンジンをその上で運搬してはカーペットをずらしてを繰り返し,ようやく作業スペースにエンジンがやってきました.次にフレームを持ってきてとりあえず記念写真.ここではエンジンをジャッキアップせず,ひとまずフレームをかぶせた後足回りを付けてくみ上げていこうと思いますので,ひとまず安定した状態でエンジンが正しい姿勢に立っているいる必要があります.算木を適当なところにかまして正立状態を確保します.といってもカーペットの上でやっているので,非常に不安定.何か所も算木を入れてようやく安定してくれました.でもフレームをかぶせるとまたバランスが崩れてくるのよね〜.

と,ここまで順調と思いきや,大問題発見.なんと持ち上げて初めて下周りを確認したんですが,オイルフィルタを取り付ける座の部分が一部へこんでしまっています.私の作業ではこの前部分にへこみが生じるほどの負荷がかかることはなかったはずですし,そんな音も聞こえませんでしたから,これは配送時あるいは,元々こうなっていたかも知れません.部屋に戻って,念のため取っておいたヤフオクの出品コメントを確認しても,走行距離7500kmというのは謳っていても,この凹みについてはコメントがありません.出品写真にも凹みがなかったので,これは運搬中あるいは梱包中についたものの可能性が高い.まあオイルフィルタを付けておいてくれれば,オイルフィルタがもげる程度のダメージで済んだのでしょうが,今となってはもう数年経過してしまっていますので文句を言ってもしょうがない.とにかくここはオイルを入れる前に何とかしなければいけないところです.

さて,大問題は対策を考えてから取り掛かるとして,ひとまず組み上げです.エンジンマウント1式はエンジンについているものもあれば,以前の一括購入の時の1式があるので,それで賄います.ニンジャと同じように上からかぶせる感じですが,写真のように2か所はアジャスタがあって,これでフレームをひん曲げなくてもエンジンがすんなり治まるようになっていて,ニンジャの頃からは大幅な進化を感じることができます.ニンジャはヘッドマウント側にスペーサーを入れたり入れなかったりして調整するわけですが,だいたいの場合あのスペーサーでは調整しきれなかったりしますので.

時代の流れに感銘を受けつつ,エンジンとフレームがひとまず合体しました.ここでかなりウェイトバランスが悪くなってしまったので算木の位置を変えてなんとか再び安定させます.実はフレームが載って自重が増えたにもかかわらず,算木を噛ませる場所が少なく,ちょうどいい長さの算木もなかったので結構この時点ではアンバランスではありながらも次の工程で大きく崩れてしまうのだからと大汗をかきながら自分を納得させてひとまず小休止.

とまあ,ここらへんで長々しくなってきたので以降は次回となります.

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT