キャブレターとその周辺

下周りがほぼ出来上がったので,今度はキャブレターなどエンジンの上周りです. ひとまずキャブについても一括購入時に購入しているので,これを単純に搭載するつもりでいるのですが,いかんせん10万km走破した車両であったとのことで,その程度がとても心配です.

で,実はキャブは前回の9RのときにE型用を1つ購入済でありまして,こちらは5000km走行車.良く比較をしてどうしても今回のキャブが使えなかったらそちらを使おうとひとまず並べてみたのです.今回のはキャブヒーターと思われる配線がついていて,下周りが複雑ですが,それ以外は外観の違いはありません.ということで中身に移りましょう.まずフロート室を開けてみます.ガスケットはまだ使い回しが出来そうで,ジェット類のつまりもなし,フロートバルブも動き,バルブシートの当たりなど特に問題は見当たりません.上周りでダイヤフラムの破れ,動きの渋さ,ニードルの摩耗,スライド部分の摩耗なども特に問題なく,長期放置されず乗り続けられた車体でも,キャブはかなり良いコンディションをキープしているというのがわかります.確かにサクションピストンなんかはもろ摺動部品なので摩耗していないと言ったらうそになりますが,ニンジャの古いキャブなんかを散々開けまくってきた私からすると全然きれいに感じるわけです.

また,キャブヒーター有り無しがあるので,一応ヒーターのある状態で車体に搭載しておきたく考えたので,わざわざフロート室のみ入れ替えて元々持っていたキャブに変えても,それが何か悪影響を生んだ時にわかりにくいということもあり,キャブはそのまんま一括購入時のものでいくことにしました.またキャブの状態については清掃も含めて比較したので,このままのコンディションで車体に搭載する運びとなったわけです.

キャブを載せたらすぐに蓋をしたい訳で,エアクリーナーボックスを仮に載せてみました.その際 エアクリーナーボックスの下を這わせる配線や取り付けるべき部品はわかる限りで取り付けておいたのですが,どうもひとつ大物が残っています.写真の右側にポローンと出てきている十字の配管のようなもの.う〜ん,なんじゃこれ?中央のゴムのパーツの末端にはホースバンドがなく,どうも水や油ではなく明らかに空気が流れるパーツのようですが,どこにもその治まる隙間がないのです.こりゃこまった.

パーツリストにもこのパーツ記載はあるにはあるのですが,どこにこのパーツが装着されるのかまでは書いてありません.例のヘインズのマニュアルも,写真の多くはB型だったりして,このような特殊なパーツについて記載や写真も載っていません.困りに困ってwebを頼りに,誰かモノ好きな人がこのパーツが装着されているところを写真に撮っていてくれたりしないもんかと画像検索してみました.いろいろワードを変えたりしてやってみましたが,タンクを外してエアクリーナーボックスの写真までは多いのですが今回はその下ということになるので,なかなかヒットしません.何度目かのサーチでようやく探していた画像にありつけました.どうもこのパーツエンジンヘッドから2か所ダクトをつないでちょうどヘッドカバーの2,3番の間に座るのが正解なようです.

で,その写真を見ていてあれ?なんか見たことのある写真だな?と思っていたら,どうもうちの9R1号機そのもの.確かに特徴のあるサイドカウルの塗装であり,これは間違いない.でそのURLはまさにKEN-Z webのアドレスでありました.実はその写真は前回の9Rのとき,エアクリーナーボックスを外した時に元に戻すことができるようにと取っておいた写真の一枚であり,そんな写真はあんまり興味のある人もいるまいとwebからのリンクも貼らなかったのですが,その後フォルダごとアップした時にそのままにしてしまい,ftpサーバーに紆余曲折の末に残っていた画像なのでした.なんでリンクさえも貼っていないのに検索エンジンの画像検索に引っかかったか謎ではありますが,モノ好きがいないかと思って全世界を探したのに,それがあろうことか自分自身であったという,なんか自己完結してはいるもののなにかと恥ずかしいやら,情けない気持ちでいっぱいです.

でもせっかくそういった利便性もあるんですから,今回改めて写真を取り直しました.このようになるのが正解.ばらーんとなっていたときはとてもここに座ってくれるスペースはないと感じていたのですが,いざ実際仕込んでみるとずいぶんと効率よく居座ってくれるもんですね.ニンジャとかだとここまでの体積効率はとても実現できなかったでしょうから,設計スキルの向上がこの時期顕著であったのだろうと感慨無量であります.

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