いきなりフォークですったもんだ(その2)

様々な苦難を乗り越え分解できたフォーク3本.これをどのように料理していくか悩むところまでが前回のあらすじ.今回はその結論をどのように出したかというところからなんですが,いかんせん渋ちんな私のこと,一筋縄で決着させないのでした.というのも,ここで正直ものならばE型のインナーパーツを入手し,ボトムケースだけC型というコンサバ改造を施すはずです.ところが,少し期待していたE型のスプリングはグラインダーの砥石が当たり破損,インナーシリンダーもロッドが曲がっています.加えてその時点でE型のフォークがヤフオクとかに出ていないか確認したのですが,50000円以上とかなり高額.

一方で新品ならばどうだ?と確認したところ,流石のE型も10年以上たってしまったということで,欠品のため入手不可能.ヤフオクにもめったに出ないうえに,かなりレアアイテムでもあり,こうなったらC型のパーツをE型インナーチューブに合わせて追加工してなんとか使えるようにするしか方法はありません.まあインナーチューブは単に30mm短いだけなので,インナーパーツを比較してみたところ,やっぱりここだけで30mmの長さを吸収しているようです.となるとスプリングはそのままで,インナーシリンダーとスペーサーパイプを30mm短くすれば,外観E型,内部はC型といったぐらいに純正でありながら純正でないものの,そんなにリスキーでない組み合わせになるということになります.

スペーサーパイプはまあ30mm短くするならば切るだけでいいのですが,インナーシリンダーについてはねじが切ってあるので,その先をちゃんとねじを立てて,さらに先端を短くカットする必要があります.短くするだけならば端面の仕上がりをそれなりにするならばディスクグラインダーで切って,やすりでそろえる程度.でもねじを切るとなるとちゃんとピッチを合わせる必要があります.測ってみたところ,どうも12mmのピッチ1.25みたいで,さすがの私もM12x1.25のダイスなんてものは持ち合わせていません.で,安く出品されていないかなと思って探してみたらヤフオクに2000円以内で,ピッチ1.25と1.50,1.75をセットにしたタップ,ダイスセットが出品されていました.

さっそくこのセットを入手して,バイスにロッドを咥えてダイスでねじを切っていきます.といってもねじはまっすぐに切りたいので,もともとのねじを残したまんまダイスを進めていきます.実はこのロッドは12mmよりちょっと太いんですが,所詮アルミですし,多少ネジ切りに時間がかかってもいいやということでそのまんまねじを切っていきます.1本あたり実に15分程度かかってようやくねじが切れました.この後,この先端側を30mm切断,加えてスペーサーパイプも同じく切断して組み込み前の部品の準備が終了.

と,ここまで紆余曲折を味わうことになろうとは思いませんデでしたが,結構なボリュームになってしまいましたので,取り付け編のほうは次回ということになります.

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