ハーネス装着+電装系の謎(その2)

コネクタ同士が溶着してしまっているという惨劇に見舞われ,端子からぶち抜かれていたレギュレーター配線ですが,惨劇にうちひしがれるのもほどほどにしておいてひとまず方針を決めなければいけません.この部分のコネクタはテールカウル内に仕込まれるものの,9Rの場合は結構開口部が大きく,水の浸入を抑えるためにこのような防水コネクタを使用しているのだと思いますが,熱の問題なのかどうなのかコネクタが溶けてしまっては元も子もないので,ここはもう通常の3端子のコネクタをテープ巻して代替措置とすることにしました.幸いにも3ピンのコネクタが手持ちにあったのでそれを使います.

ちなみに前回の写真に写っていたのはハーネス側のコネクタで,端子が樹脂に溶着していてこちらもどうしても端子が取れないもんですからケーブルだけをうにうにひっぱって端子の掻締めている部分を無理矢理こじったりして抜いてしまいました.で,その根本についているゴムシールですが,ここは防水性能を高めるために行った伊勢経しているようで,ゴムシールを除去するのも結局ゴムシールの外側から切れ目を入れてコードを取り出したという有り様.こんな苦労もありましたが,なんとか端子打ちしてコネクタを付けたら,あとは車体に付けるだけ.

やっとこれでハーネスを車体へ組み込むことができます.まあ,フレーム構造がこのような左右に張り出した構造にハーネスを這わせるのは1000RX以来ですが,ハーネスの先端についているコネクタや極数が1000RXはニンジャと極めて近かったので大体想像がついてサクサクできたのですが,今回は根本的にハーネスの設計が違うので,一体何がどのコネクタにつくのか一切わかりません.イグナイタ,ジャンクションボックスなどの位置はわかっているので実物を取り付けてそこを起点にハーネスをはめていきます.特にエンジンの背面あたりは燃料ポンプや,前回の9Rにはなかったキャブヒーター(?)の配線なんかもあって,特にややこしかったのでひとまず這わせてみてそれで合うものが無かったら他に回すという試行錯誤を何度も経験しました.

といいつつも,レギュレーターの位置がだいたい決まっているので,先般のレギュレーターのコネクタの位置はわかりました.シートの左下のテールカウル裏にほぼジャンクションボックスのコネクタと並んで格納されるということで,ここで接続した状態で,本来の防水機能を果たすために,ビニテでぐるぐる巻き攻撃です.まあ一回刺したらめったなことでは挿抜しないでしょうから,ここはこれでひとまずの対策です.それよりもやっぱりあのコネクタが溶けてしまっていたところがどうしても気になります.レギュレーターも一括購入したものですので,レギュレーターがちゃんと使えるかどうか,かなり怪しいわけですが….

あと,いろいろな試行錯誤の中でも何か所かどうしてもわからないところがあって,それにはかなり悩みました.その一つが燃料ポンプです.燃料ポンプ本体からは2極のコネクタが出てきていて,その装着位置もブラケットでしっかり決まっているのですが,そのコネクタの届く範囲にそのコネクタに合うものが全然見つからないのです.まさか9Rに負圧燃料供給タイプの燃料コックがついているモデルがあったのでは?と勘ぐったりしましたが,それはまずあり得ない.燃料ポンプ側のコネクタの種類もハーネス本体で一般的に使われているタイプであり,何の違和感もないのに.

さて,ハーネスそのものは車体になんとか収まったにもかかわらず,次から次へと難題が発生していますので,冗長になりすぎないように続きは次回ご紹介することにしましょう.

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