タンクのレストア(その1)

フロントカウルまで来たらお次はタンクです.といっても余り手間をかけずにさらっと行ってしまったフロントカウルとは違ってこちらは手間ばかりか相当な時間をかけていますので,そこらへん時間をさかのぼって報告します.まず種になるタンクですが,これは前回の9Rの時に入手したもの.色はライムグリーンで2か所大きな凹みあり.当時は結構安かったのですが今となっては考えられないほどの高額落札であります.で,何年前に購入したかですが,2007年とかだったと思いますので,もうずいぶんうちの中で場所を取りつつ経過してきたわけです.それでも室内保管であった点や,比較的新しいのが影響してかタンクの中に錆が浮くこともなく,震災の時も棚から落ちることなく,その2か所の凹みが増えることがなかったのは不幸中の幸いといえましょう.

そのタンク,実は購入してすぐに凹みを何とかしようと例の樹脂を溶かすタイプのデントリペアツールでなんとか復旧できないかやってみたのですが,凹みの曲率がきつすぎて復旧できず,半ばヤケノヤンパチ(ちょっと死語)で下地をきれいにしてからパテを盛った状態でそのままお蔵入りしていたのです.5年以上もパテを盛られてそのまんまということで,なかなかそんな不遇なタンクはお目にかからないですね.実はこのタンクがちょうどリビングから見える位置に永きにわたり鎮座していたので,リビングからチラ見しては放置してしまう羽目になってすまないという思いを感じてきたわけで,ようやく日の目を見させることができて,私的には感無量であったりします.このパテ,当時比較的多く在庫していたものを適当に使ったと思いますが,どうも完全硬化した状態だと削りに対しての使い勝手があまりよろしくなさそうです.パテの素性がわからなくなってしまっている中で,ひとまず凹凸が大きいので表面をナイフで削って均すところから作業開始.

想像した通りパテがかなり固くなっていて,ペーパーの水研ぎで表面を出すのにとても時間がかかりました.また,もとのパテも相当いい加減に塗りたくっただけなので,均したとはいえ大きくまだパテ埋めしないといけない箇所も多く存在します.あまりやりたくないですが,パテの上にまた異質なパテを盛って,乾かして均してを繰り返すこと5回.ようやく表面が滑らかになってきました.それにしても元々載っていた硬いパテと新たに載せたパテの硬さの違いがあまりにも大きく,両方をいっぺんに均一な面に仕上げるのが結構大変でした.そのため少し多めに削って今度は多めに載せてを繰り返したりして思っていたよりずいぶん時間をかけて面を出した印象です.

で,元のデカール部分はそのまんま表面だけ荒して上から一層だけ塗装してみたんですが,これがパテがあるところとデカールがあるところの段差の有り無しがあまりにありすぎて,しかもその上から貼る予定のKawasakiデカールが少し小さかったこともあり,思いとどまってデカールもペーパーで削り落としてしまうよう方針を変更しました.それでもパテとの際のところはデカールが残ってしまいましたが,段差は限りなく消すことができたので,これで仕切り直し作業は終了.数日かけ完全に乾かして再び塗装です.ちなみにタンクの上半分のみ今回塗り直しして上から全体にクリアを塗る寸法ですが,今回ソフト99のスバル用03Cをチョイス.この色は純正に近いは近いのですが,少し光の加減で純正色との差は感じ取れてしまうので,9Rの青の塗装に対して万人受けするものではありませんが,まあスバルのこの色が好きというのも手伝ってのチョイスということになります.

とまあ震災前のはるか昔のパテ埋めからここまで,ずいぶん長い時間を経て補修されるこのタンク.果たしてどうなっていくんでしょうか.次回に続くっ!

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