痛恨のバッテリ放電と究極の変り種バッテリ

この夏はとっても暑くって時間もなかったことから9Rに乗ることが2ヶ月間ほどなかったのですが,その間にひとつ惨事ともいえる出来事が起きました.まあ他の方だったら惨事というほどでもない些細なことなんですが,バッテリの持ちに人一倍拘っている私からすればそれは惨事中の惨事ともいえるものだったのです.

実は乗ることはあまりなかったにせよ,エンジンはしっかり2週間に一度のペースでかけていたわけですが,それがほとんどもう一台のバイクのエンジンをかけるときのジャンプのためだったりします.そちらはまだ走行もできず,エンジンの掛かりが悪いことから自らのバッテリのみでは指導が困難でどうしても充電電圧がかかっている状態でセルを回してあげなければいけなかったためです.実のところこの様な場合,従来は車から取っていた電源をその相手がプリウスに変わったことで,電装の設計が瑣末なものにせざるを得ないバイクをプリウスにつなぎこんで何か悪さしてしまうことを嫌ってどうしても9Rから電源を取るしかなかったのです.といいながらも9Rのバッテリもそんなに容量があるわけではないので,2回に一度はフル充電してはジャンプしてと,9Rには非常に申し訳ない運用をさせていたわけです.

そんなかなり後ろ向きな作業の中,私は大きなミスを犯してしまいました.それは作業の終わり.キーをオフにしてハンドルロックするときに少し手首に力を入れすぎたことから起こりました.そうなんです.パーキングに入れたまんま放置という初心者にしかありえないミスをやらかしてしまったのです.しかもそれに気がついたのは次にエンジンをかけようとした2週間後.キーをオンにしたところ,いつもと違う角度に差し込まなければいけなかったので,あれ?と思ってみてみると,見事にキーの位置がパーキングになっていて,なおかつオンにしてもいつもならばメーターの針が振り切れるのにうんともすんとも言わないわけです.

もうそれが暑いさなかでしたので,もう血流が一気に失われていくのを感じながらぎりぎりそこに立ち続けてはいたという状況でして.大げさではなくたぶん時間にして2分ぐらいはそのままストップモーションの状態であったと思います.結局その日はその完全放電したバッテリを外して,充電器につけてみるも,充電器さえもがファンの音はするものの,他はうんともすんとも言わないというのを確認してさらに血流速度を遅延させたところで限界を感じて作業終了.家の中でネットで最安値バッテリを探すことにしました.

ちなみに前回のバッテリは本体価格が3桁.送料のほうが高くても2000円以内でありました.ひとまず即決の条件で今回最安値は1470円で送料740円で,それを確実に上回ります.う〜む,これではつまらない.

バッテリをだめにしてしまった経緯があまりにも情けないので,その挽回の意味でもやっぱり前回より少しでも安く調達するのがせめてもの償い.ということで即決でないものを何度か狙ったのですが,これらは結構高値まであがって行ってしまって,終了直前には私の手の届かない価格に駆け上ってしまって断念.そんな中,同じ9-BSのバッテリながら,難ありということで多量に出品されているバッテリがありました.それはサイズや容量は同じもののなんと陽極と陰極が逆転してしまっているというもの.お値段1280円+送料740円.ぎりぎり送料含めた前回の取得金額を超えてしまっていますが,現時点でのベストプライス.で,9Rのバッテリ端子の取り合いを確認したうえで,なんとか使えるのでは?と判断し,落札.次の週末の前には到着したのでした.

さて,到着したバッテリですが見た目は当然まったく同じです.ご丁寧にも極性を示す端子脇の+と−も本来の9-BSと同じ.一応テスターを当ててみると見事に極性が逆で,こりゃ何も知らない人が使ったら大トラブルになるでしょうね.ひとまずそのような被害者になってはいけないということでわかりやすくプラスマイナスを記入して,上から透明なテープを張っておき,補充電を実施して週末を待ちました.

さて,取り付けに関してはバッテリケースの内倒れがあった分少し窮屈ではありましたが,サイズ的には問題なく装着できましたが,どうも陽極側端子が車体前側にずれている分長さが足りないのと,L字になった端子がフレーム側に倒れがち.そのため硬い陽極線をすこし癖付けしてなんとかネジ固定することに成功.陰極側は特に問題はなく取り付けられ,陰極を接続したときにメーターからかちっと音がしたのでひとまず通電を確認できました.さて待望のイグニッションをオンするとメーター針の例の儀式に加え,セルを回すと今までより一段と元気に回ってくれ,都合3週間休眠状態であった9Rにも火が入りました.といいつつもまだまだその週末は残暑厳しい気候であったので,試運転までは行わず作業は終了.単純な作業ではありましたが,なにもそこまで苦労して安いバッテリを入れなくても...と周りからは批判的な目で見られることを覚悟してでもいつもどおり自己満足に浸る私なのでした.

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT