シートフレーム交換

ナインアールにはもうかれこれ5年乗っている計算になりますが,乗り始めた頃からの課題がいまだにひとつだけ残っていたりします.元々はこの車体は転倒車をレストアしたものなのでメインフレームには傷があるものの幸いにも曲がりはなく,走行には全く問題ない状態で今まで乗って来たのです.

しかし一点だけ我慢してきたことがありまして,これがシートフレームの曲がりなのでした.実際車体を入手した時点でテールカウルは割れていてタンデムグリップも片方に深い傷が入っていましたので,すぐにシートフレームが少々曲がっていることには気付いていたのですが,その当時シートフレームで売りに出されているものと来たら大概すでに曲がっていたり,曲がりなしと銘打って売り出されているものはとても買えないお値段にはね上がっていってしまって私にとっては高嶺の花.まあこのシートフレームの曲がり自体パッと見は気付かないレベルですし乗っていて何ら不具合を感じることもなかったので言わば渋チン根性を傘に目をつぶってきたところなのです.そんな経緯もあり,この点についてはこのままでずーっと我慢するか,車体に付いたまま鉄パイプでも咬まして無理やり曲げて元に戻すか,とにかくシートフレームについてはお金をかけずにおこうと心に決めていたわけです.

ところがナインアールも車齡が10年を数えるようになって,最近は多少走行距離がいってしまった車体は分解されて部品単位で売りに出されるケースが増えてきました.ナインアールの場合,距離が伸びている車体はレースに使われることも少なく程度が良いものが多いようで,そんな事情もあり曲がりなしシートフレームが売りに出る機会が少しずつ増えてきたわけです.それにつれて値段も段々こなれて来たため,一気にシートフレームの交換が私にとって現実的になって来たのです.

さて,そんなアイデアを持ちつつもなかなか曲がりなしを謳っていながらにしてお値段的にこれといったものがなく,発案後しばらくはお預けだったのですが,2ヶ月も待ったところでお目当てのもの登場.もうすでに長らく待ち続けて来たため,それでも予算を多少オーバーして落札.ものは車体についていたものではなく出品者の方が自分の車体に付けようと長年スペアとして持ち続けてきたものらしく,曲がりがない(はずの)ものです.到着早々うに開封して曲がりを確認しましたが目視では今まで車体についていたものよりは全然ましというところまではわかるものの,曲がりなしかどうかは断言出来ませんでした.

そこら辺がどうしても気になって早く確認したいということもあり次の週末に早速作業です.まずシート,タンデムグリップ,テールカウルを外しテール周りを丸裸にします.この状態で真後ろから見てみる水平に左右に渡される形で走っているパイプが明らかにタイヤのラインと直角ではない状況がありありと分かり,曲がっているのが認識できます.ハーネスをシートフレームに留めている部分を外し,フェンダーはハーネスを宙ぶらりんにくっつけたままシートフレームをメインフレームから外しました.

続いて新しいフレームを逆の手順で取り付けます.片手でプルプルしながらフェンダーを抱かせたシートフレームを支えつつメインフレームに取り付けていき,フェンダーをしっかり取り付けたら一旦真後ろからフェンダーの先端がタイヤに対して中央に来ているかどうかを確認します.ひとまず目視では真ん中に来ていることが認識できしましたので,このフレームは触れ込み通り曲がりなしのものであったことがわかり,一安心.あとはテールカウルやグリップを取り付けてシートを戻したら作業終了.

さて,出来上がりを再び真後ろから確認.写真を撮って作業前後の見栄えを確認すると,差は歴然.うむむ,以前はこんなに歪んでいたんですね.比べてみないと分からないと思っていましたが,こりゃ乗車時のリアビューに違和感を覚えられても無理はないかな?と思えるぐらいに感じます.ただ試運転してみましたが乗車感覚は一切変わりはないようで,シートフレーム交換の効果は見栄えだけということになりましょうか?まあ,これで入手時点からの課題がすべてクリアになって,さらに愛着もわくってもんです.

ああ〜,気持ちいい〜!

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