タンク補修

さて,外装の一番の大物であるタンクです.タンクはカウルステーと店頭時に干渉したときに付いたと思われる前側の縦に5cm程度走った凹み.あとはタンクキャップ周りについた無数の傷と少しの凹み.この2点を何とかしなければいけません.他は綺麗なものなので,全塗装ではなく仕上げたいのは私の渋ちんたる所以でしょうか.?

方針は大体頭の中に出来上がったところで下準備です.まず凹みが出た部分は塗装が完全になくなり鉄が露出しています.ここにしばらく車体が放置されてしまったがために発生したが載ってしまっていて,これをきちんと除去した後でないと何を施しても無駄というものわけです.従ってひたすらペーパーで錆を取ります.錆が少しでも残っていた場合はあとでペイント層を持ち上げて成長してきてしまうわけで,ここはひときわ念入りに作業します.

で,錆が除去できたところで脱脂.すかさずパテを盛っていきます.その傷の深さに応じて厚付けと薄付けを使い分けて塗りこみ,約2週間放置してから面出しです.で,やはりもともと厚みが必要な部分については十分なパテ盛りが出来ていなかったようで,再びパテ盛りします.ここは念には念を入れてまた2週間待ちます.実際はこんなに待たなくってもよかったんですが,実はこの時期サイドカウルにも手を出していたがために,必要以上に時間をかけてしまったという裏話も...

で,この再びのパテでも完全とはいえず最後の薄付けパテを塗り,翌日面出し.さあ,いよいよ塗装です.

まず今回の作業は全塗装を避けるべく行います.従って下のブルーメタリック部分とKawasakiロゴの部分をマスキングし,ライムグリーンの部分でも補修部分のみホワイトプラサフを吹き,面だしと同時にその周辺のクリア層もペーパーで荒らしていきます.まあこれでうまくいくかどうかわかりませんが,純正のKawasakiデカールがとても高価なのと,他の部分があまりにも美しいので無駄な抵抗をしようと思わしめられたというわけです.で,早速ライムを吹きます.これはマスキング以外の部分すべてを吹きます.一応プラサフの有り無しの境目が目立たないように工夫しながら厚みを若干変えながら吹いていき,なんとか一様に出来上がりました.

ここでマスキングを剥がすわけですが,今回のマスキングラインは純正と同じような美しさを要しますので,細心の注意を払います.今までの経験からいくとマスキングテープの剥がしのタイミングは,完全硬化の5割程度の状態で,厚み方向に引くことなく剥がすことが鉄則です.従ってライムの吹きは午後だったのですが,約12時間後に剥がしたかったので,夜中に起きてマスキングテープを剥がすといった気合の入れようです.

ここでマスキングラインの完全硬化を待ち1週間の時を待ちます.この時点での出来上がりはというと,それでも若干のマスキングラインの浪打のようなものが出ています.これを何とかするために600番のペーパーでラインに沿って軽く水とぎを行います.このように高さをあわせることでこの若干の波うちはある程度ましになりました.

次にクリアを吹く前に全体を少し荒らします.そして最終工程のイサムのクリア.今回は2階にも注意を払い,万全を期して吹きます.で,いつものことで本当に申し訳ないのですが,3回目を吹いているそばからあふれ出る歓喜の波に押し流されそうになりながらちょこまかと動きまわり,タンクをひたすら塗っている私がいたのでした.4回目を終わったところで作業終了.強風も吹いてこないし,本当に今日はいい日だ〜.


今回は特に悲劇は発生しませんでした.が,難が1点.これはクリアが塗りあがった後にその現象が出たのですが,最終のパテを塗ったところだけ周りに比べて微妙に塗膜が厚く付いていました.おそらく最終のパテとライムの間に十分な時間がなかったためにその下地のパテとの間のなじみやパテの硬化が不十分だったところが出てしまったのかもしれません.

でも目を凝らさないと殆どわからないので今回はこのまま行くことにします.ぱっと見はとても美しく出来たので自分的にはとても満足.これでとにかく外装が殆ど出来上がりました.それにしてもあ〜早く乗りたい〜.

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