Canon A-1のモルト交換

さてさてカメラのコーナーの初めにあたってはCanon A-1の登場です.これは私が中学時代に購入したものです.小遣いやお年玉をこつこつ貯めてようやっと手に入れたときはそれはそれはとてもうれしくって用もないのにいろんなところに行っていろんなものを撮りまくったもんです.出た当時はまだプログラムAEなんてのの走りでして,これが5つもAEモードを持っているもんだから”カメラロボット”なんて呼ばれたりもしました.

購入して初めは喜んで使っていたんですが,そのうち電池の消耗が激しいのと,どうもAEばっかり使っていると写真の技術が上がらないような気がして,マニュアル機に移り気したりして.そこらへんは後ほど登場するカメラでご紹介するとして,時は流れて社会人になるころには写真もフルオートのズーム付のカメラなんかがお手軽でいいかな〜なんて購入して子供の撮影なんかもそれでやるようにしてしまったので,もうまったく一眼レフのカメラに触れることはなくなっていったわけです.

で,当のA-1は現状どのようになっているかというと,

・モルトはぼろぼろ
・ファインダーにカビあり
・シャッター鳴き

というような状況になってしまったのでした.で,最近ノートPCやなんかで比較的精密ものの分解清掃なんかも板についてきたので何かしらこういった技術を生かせないかな〜と家の中を見回してみたところ偶然目に留まったというわけです.まあもともとは子供も大きくなったら写真の趣味でも復活させて自宅に暗室でも持とうかな?という計画もあったので,まあその下準備とでも申しましょうか...

で,一番簡単そうなところからモルト交換から情報収集.どうやらCanonのFシリーズ,Aシリーズはミラーモルトには発泡度の高いモルトの3mm厚のものを使うようです.大体2.5mm程度の幅に切ってこれをミラーの当たる部分に両面テープで貼る形になるようです.次にフィルム室の受けモルトですが比較的発泡度の低い厚み1.5mmのモルトを約1mm幅に切って入れ込むとよいようです.あと裏蓋のヒンジの部分には1.5mm厚のモルトをその大きさに適当に切って貼り付ければよいようです.

で,これらのモルトはどこで買うかというと,クラシックカメラを扱っているお店なんかでは売っているようですが,やっぱり私のこと.ヤフオクで購入するわけです.ヤフオクにもいろいろあって,適当にモルト用でない単純なスポンジを切ってモルト用として売っている方がいたり,キットとして工具もセットして販売している方などもおられます.

で,私は複数の厚みをそろえてセットで売っている方のを購入しました.値段は送料含めても数百円.ほほほほ .

早速届いたら作業です.まず,崩壊寸前の古いモルトを剥がします.まずモルト交換をする方はここで苦労するそうですが,あまりにも変質が進んでいたため意外に簡単に剥がれました.あとはアルコールをつけた綿棒(ミラー受け,ヒンジ部)や爪楊枝(裏蓋の受け)で粘着テープをゴシゴシ擦って剥がしていきます.

すっきりときれいになったらいよいよモルトを貼っていきます.まず,ミラー受けはとっても簡単.長さをあわせて切り取ったモルトを貼って,押さえつけます.一度シャッターを切ってちゃんと貼れていることを確認しておしまい.裏蓋のヒンジも大体同じ感じで難なく終了.

次に裏蓋の受けですが,ここはちょっとテクニカル.まずモルトを切り出さねばなりません.この切り出しですが,カッターでやるよりもはさみを使ったほうがスムーズにできました.多少断面が台形になってしまったりしますが,とっても素直に切り出せました.次にこれを溝に入れ込むのですが,これがちょっと根気が要るかも.でも私はまったく問題ありません.先端のとがったギザギザのないタイプのピンセットを使って左右にこけないように約1mmのモルトを入れていきます.上下約1分ずつで難なく終了.あ〜,これでちょっと気が晴れた.お次はシャッター鳴きで〜す.

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT