非Ai Nikkor50mmF1.4のカビ取り

F3も買っちゃったということで,レンズも入手してしまうわけです.もう勢いがとまりません.で,標準レンズなんですが,何故か非Ai.なんで〜?という感じですが,これはまたまたカメラを入手してしまったということ.この点,私のはまり具合が深刻である証拠.あ〜,どうしましょ.こんなになっちゃって.

まあ本体のほうを紹介しても仕方ないので,50mmのカビ取りに専念する私です.カビの感じとしては久しぶりにたいしたタマゲタ.という感じ.ほとんどのレンズが表か裏のいずれかに必ずカビが生えている状態で,何かしら撮影しようという気持ちさえ起きない.そんな状態です.ということで,絞り羽根をばらしたくないので,前後からばらしていくことを考えます.

ところが,このレンズ,前後の露出している部分にカニ目回しの溝や穴がまったくない.どうすればいいんでしょうか?

しばし考え,前は項に違いないということで,Nikon Nikkor50mmと刻印のあるリングをまず指で押しまわしてしました.すると,何のことはなくこのリングが回り始め,一枚目のレンズが外れました.あとはカニ目があるため2枚目,3枚目のレンズまで簡単に清掃できました.あとは後ろです.

大体後ろから分解できるレンズは,レンズの際にカニ目溝があるんですが,これは有りません.といって前のように回せるリングがあるわけでもない.今までの経験からいくと,マウント周りのネジをはずすと失敗するケースが多いので,非常に憚られるのですが,やっぱりマウントの中にあるネジをはずすことにしました.

すると案の定,そのネジのひとつは絞り爪のスプリングを止めているブロックを取り付けていたようで,何やら嵐の予感.でも,ここまできたら突き進むしかない.次に2本のネジでとまっている意味深な板金をはずします.するとその奥にカニ目回しで回りそうな穴を2つ発見.これをまんまとまわすことに成功したのですが,どうもこのレンズ群を本体から抜き取ることができない.何でかな〜?としげしげと物を観察してみると,どうやら先ほどの意味ありげな板金の部分を通し,ヘリコイドを近接側にいっぱいにまわして間隙を大きくしてから出ないと外れないことが判明.う〜ん,メンテ性を良く考えられているレンズなんだな〜と関心しきり.

このレンズ群のカビが一番ひどかったようで,2枚の内側にびっしりと蔓延ったカビは,なかなかなものでした.でも,この2枚のレンズ,内側の局率半径があまりにも小さいので,ここに少しでもごみがあると,後ろ側から見たときにごみが大きく写ってとても目立つんです.結局組んでは外しを3回繰り返しようやっと満足いく出来になった次第です.

あ〜,それにしてもカニ目回しの溝をおもてに出さないというこだわりのあるレンズ.感服いたしました.

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT