前回燃料系がなんとかなったので,火入れに向けて準備していこうと思います.燃料の次は点火系ということで,まずプラグをチェックしていくところから.
プラグはこんな感じで,長期放置車のわりに綺麗です.金属部分の錆びも碍子部分にさび色が出ていないので,恐らくですが私のところに来てから錆が出たような印象です.まあ破れたバイクカバーをかけているだけで,ほぼ雨ざらしである上にキャブのごたごたで1年とか経過してしまっていますからしょうがないか.一応金属部分の錆は落として,先端も清掃し,今回はこのまま使用することにします.このプラグあまり見かけないレジスタなしのC9Eという型番のものです.適合表を見る限りCR9Eでも行けるみたいですが,このプラグの電極部分ってほとんど摩耗もなくってカーボンの堆積とかもないので,どうしてもこのまんま使いたくなってしまうほどの綺麗さなのであります.
で,セルを回して点火を確認しようとしたところで,問題発生.なんとセルボタンが押せません.無理に押すと壊れてしまいそうなので,ここは深追いしないことにしますが,車体を入手してすぐの時にはちゃんと押せたのに,やはり1年以上かかってしまったのが悪影響となっているのでしょうか?
早速,ハンドルスイッチを取り外し,分解して中を見てみたところ,写真のようにスイッチを押し戻すばねが錆びて崩壊寸前.あと,クリック感を出すためのボールもさびていびつな形に変貌してしまっています.こりゃ使えませんわね.
ということで新しいハンドルスイッチを入手しようということで画策します.ここは普通にFZR250のものを狙えばいいものを,少し安かったということでFZR250Rのものを入手してしまいました.というのもこの二つ,実は大きな違いがありまして,FZR250のアクセルワイヤは1本引き,FZR250Rは2本引きだったりするのです.まあ酔狂といえばそれまでなんですが,ここは何か胸騒ぎがして,とりあえず面白うからやってみようという根性で落札してしまったわけなんです.それにしてもアクセルホルダ,アクセルワイヤがくっついてFZR250より安いってのがちょっと気になる.
双方を分解したところ,どうもアクセルワイヤの件があるのでハンドルスイッチの下半分はケーシングが異なります.まあ当然っちゃ当然ですが,問題はセルスイッチの部分です.ここは予想した通りスイッチボタンそのものと内部の接点機構は同じもののようです.で,ハンドルスイッチの上のケーシングも両者で共通なようで,それに加えFZR250Rのほうはシルク印刷の文字もしっかりきれいに残っている上物であることから,今回は
組みあがったところで,コネクタ端子にテスターを当て,スイッチがすべて正常に機能しているかを確認します.少しキルスイッチの反応が悪かったので再びばらして上周りの接点を清掃してグリスを塗って単体での導通確認.そして組みなおして最終確認.ということでハンドルスイッチはなんとか修理できました.一応このハンドルスイッチを車体に取り付けるのは火入れの直前ということにして,今回はここまで.さて,次回こそは火入れできるかしら?