前回は火入れに向けて準備中にセルスイッチが押せないトラブルが出てあえなく中断となりましたが,少なくともセルスイッチの不具合は解消していますので,セルモーターが回る可能性はあるということで,今回はちゃんと火を入れるべく準備を再開します.まずはクーラントを入れます.クーラントについては一度車体をばらしているのですが,その時のクーラントはそれなりの量が出てきたりしましたので,配管内などはきれいなはずです.あとはホースのつなぎの部分やなんかで漏れてこないかが気になるところですが,まあクーラントを入れただけでは圧力もかかっていないので,この時点ではまだ漏れはありません.まあエンジンがかかって,温度が上がってきたところでどうか,走っているときに開店を追が上がってからどうかを徐々に確認していくしかありません.
で,準備万端ということで,火入れ本番です.イグニッションキーをONにしたら少し燃料ポンプが回って止まりました.まあ燃料はちゃんと供給されているということでしょう.次にチョークを引いて,セルボタンを押し続けるます.ちゃんと高速でクランキングしているにもかかわらず,火が入る気配がありません.なんどかチャレンジしますが,途中なんどか燃料ポンプが回っている音がしたと思ったら,今度はガソリン臭くなってきました.足元を見るとガソリンが垂れているのを発見し,火入れを中断してトラブルシュートということに相成りました.う〜ん,一筋縄にはいかないものですね〜.
まず,プラグの状態を確認します.その結果,1,2番はビチョビチョ.3,4番は乾いているという変な状態.この感じだと,オーバーフローしたのは1,2番のいずれかのようですね.ついでにプラグの火花を確認したら,1,4番はOKだったんですが,2,3番は飛んでいません.プラグの確認を以前した時は面倒だったので1,4番だけしか確認しなかったので,まさかその残りが両方ともダメとは.ちなみにイグニッションコイルのハーネス側のコネクタを1,4番を2,3番に変えても2,3番のイグニッションコイルにつないだプラグは火花が飛びません.なので,どうやら2,3番のイグニッションコイルがお亡くなりになっているということになります.
キャブについてはオーバーフローを何とかしなければいけませんので,エアクリーナーボックスを外し,キャブを外してフロート室を確認します.すると,1番のフロートバルブに異物が付着していて,そこからガソリンが漏れ出していた形跡がありました.おそらくガソリンの経路にフィルターがあるものの,出口側で清掃しきれなかったものが詰まってしまったと思われます.ですので上流のガソリン経路もエアとパーツクリーナーで清掃しておきます.フロートバルブは新品を組み込んだだけあってそのまま使えたので,燃料の経路はまあOKそうかな?ということですが,少し気になることが.
2,3番のイグニッションコイルがお亡くなりになっているとして,2番のプラグがビチョビチョなのはわかりますが,3番が乾いていたということ.これは3番は火花が飛んでいない上に混合気も来ていないということになります.なので,MIKUNIキャブ特有の細い穴のいずれかが詰まっていて,混合気を流せていない可能性があると思ったのです.ですので,写真のような感じで,キャブのインテーク側にある細い穴などを,ピアノ線が先についた手作り治具で清掃していきます.実際,推理したそのものではありませんでしたが,メインジェットにつながるこの穴が2,3番とも何かしら詰まり気味であったような感じでごみが出てきました.まあ,これでダメだったらパーツ全部外して超音波洗浄とか大事になっていくんでしょうね.今回はこの程度の掃除で様子を見ることにします.
キャブレターについてはこの後ASSY組立をして,車体に組み込んでおきます.あとはイグニッションコイルですが,これは購入しなければいけないので,この日は火入れはお預けということになります.
で,ほかにやっておくことがないかと探していたのですが,ありました.チェーンをこの車体まだ張っていませんでした.チェーンについては428のノンシールチェーンを以前入手済でずーっとそのままになっておりました.これを時間もあまったということで装着します.
装着自体はそんなに大変ではなかったのですが,チェーンアジャスターが固着しているようで一定以下まで右のアジャスターが滑っていかなかったので,アジャスターのボルト先端にナットをかまして,そのナットをハンマで叩いて移動させたりして結構体力を使いました.時間が余ったといいつつ火入れが順調にいくものと確信して作業開始したのがちょうど昼過ぎでして,結局チェーンを張ったところでこの日の作業は終了.続きは次回ということになりますね.