フレームで実験など

いきなり筋の悪い種車を入手したところで意気消沈しているようですが,よく考えてみたら既にフレームは一つ入手済みでした.要は先に入手しておいた手持ちのフレームをベースに車体を組んで行けば問題ないはず.まあこんなことは多少あっても進捗に大きな影響がないのはメクラ滅法部品を買いあさっているからなんでしょう.

組み立て前にまずフレームの錆びをなんとかしなければいけません.といってもやることは400Fの時と同じです.まずフレームを引っ張り出して,ワイヤーブラシと錆び取り剤で錆びを落とします.また,ブレーキクリーナーを吹きかけては吹き上げを繰り返し,脱脂を徹底的に行います.特にスイングアームピボットの下あたりはかなり頑固にオイルを含んだスラッジがたまっていたりするので,ここらへんを綺麗にしておくのが結構大変だったりします.

次に塗装がついた場所を全体的にペーパー掛けします.サーフェイサーを吹いて黒を吹いたらクリアを乗せて,あとは乾燥,硬化を待ちます.その日はあいにく夕方から雨が降ってきたので適当にブルーシートを被せて養生します.

とりあえず一台他の車体を手放した翌週末に作業開始です.ただこれは本番ではありません.それはなぜか?私の行動に疑問を感じている方,少しの間お付き合いを...実は前回塗装したフレームは後で入手した職権打刻のほう.思うところがあってあえて使う予定のないほうを引っ張り出してきたのです.

さてそんなフレームで一体何をするのか?ですが,これが結構無茶な実験なわけです.それも名付けて1100エンジン探し実験.実は恥ずかしながらこの1ヶ月ほど前に何を思ったかゼファー1100のエンジンを入手してしまっていたのです.その値段というのは相場からするとずいぶん割高でしたが直接引き取りに行けるところの出品でしたのでいわば勢いで全くGPz1100の本分とは違う見当違いのエンジンを落札してしまったのです.

言わずもがな以前の調査ではゼファー1100のエンジンは4気筒のボエジャーのクランクケースを流用しているとのことがわかっていたのですが,これがGPz1100のフレームに載せられないかと考えたのです.こんな愚かな事思いつくのもおかしいお話しなんですが,誰もやっていないことってついついやってしまって見たくなりません?それなんですよ,それ.(同意を求めるなっつーの!)とにかく実験したくて購入したエンジンです.この機会を生かしてしまわない手はありません.

さて使わないはずのフレームを持ってきて,もし使えれば使うかも知れないエンジンをよっこらしょっと持ってきたら早速実験開始です.まず廃棄処分中のホットカーペットカバーの中央にエンジンを乗せ,横倒しにします.

これにフレームを手で持って徐々に被せていくのです.で,結果はすぐに判明しました.ヘッド側をフレームの背骨のところにあわせると,ゼファー1100のエンジンのオイルパンがフレームにどうしても収まらないのです.逆も然りでして,全然サイズ的にフレームに収まりそうではありません.実際はGPz1100とゼファーではオイルパンの形状が全然違い,ゼファーの場合はフレームのアンダーフレームが片側だけ外れるようになっていて,その状態でオイルパンの突起部を通すわけです.

したがって無理やりオイルパンを一旦外して入れ込むことも考えましたが,そこまでして執着することでもあるまいということで,あえなく実験中止です.

まあ入るかどうかをフレームを持ち上げてみる前に,ネジの太さや左右の長さを測っておいたのですが,その時点で全く適合しないというのがわかっていたので,意外にもそんなにショックではありませんでした.もっともまたいらない部品,しかもエンジンなどという場所もとるし流用先も限定されたものをいともたやすく増やしてしまったことに関してはかなり落ち込みましたが….

ということで組み立て前にとってもくだらない実験をやってしまったのでした.

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