クラッチ調整

何度目かのトライでようやっと完遂できた火入れ.ひとまず車検を...ということで自走可能かどうかを確認せねばいけません.一応敷地内でエンジンをかけてまたがった状態でちょっと走ってみることにしました.まあフルストローク走れてもせいぜい8mってところですが,これをクリアしないことには自走で陸運支局に行くことさえもままならないわけで,一応段階を踏んでおかないといけないわけです.

で,エンジンの回転も安定していて,これならいけそうという感触でクラッチを握り,ギアをローに入れたとたん車体がズッと前に押し出されそうになってエンジンが停止しました.あれ?クラッチが張り付いちゃったかしら?とクラッチワイヤのアジャスタを伸ばす方向にまわして,再びエンジン始動.今度はクラッチを握ったとたん,ガコっという音がして,クラッチレバーがぷらぷら〜ん.

あれ〜,クラッチワイヤーが切れちゃったかしら?ということでちょっと思い出したので家探ししたところ,出てきました.スペアのクラッチワイヤー.へっへ〜ん,こんなこともあろうかとスペア用意するなんて流石俺!とか思いつつ,スプロケットカバーを外してみたら,あれれ?クラッチワイヤーはご健在そのもの.途中のワイヤ状態はわかりませんが,少なくとも両端ともささくれどころか,極度の曲がり,ねじれなどもなく,ピンピンしています.タイコもしっかりしていて,こりゃほかに原因があるので,また1から探さなければ.ということでせっかくのスペアのクラッチワイヤー,残念ながらお払い箱!というかもともとの保管箱に逆戻り〜.

さて,クラッチワイヤーのアジャスターを元に戻し,スプロケットカバーの内側にあるカップリングのようなパーツにワイヤーに直結している軸部品を挿入しなおして再びスプロケットカバーを戻します.センタースタンドをかけ,エンジンをかけて,ギアを入れるとエンストはしないものの勢い良くリアホイールが回り始めます.クラッチ板が少し引きづり気味なのかな?と思い,靴でタイヤを押さえ,クラッチレバーを握り切った状態で回転を止めようとしても,まったくトルクは下がらずに強大な力で回り続けます.

そこで再びクラッチケーブルの中間にあるアジャスタを伸び方向に調整してクラッチの遊びを調整していくと,またまたクラッチを握りきったところで,ガコっという音とともにレバーがプランプランになってしまいました.う〜ん,クラッチワイヤの調整のみではダメってことなのね?

で,スプロケットカバーを再び外してみると,どうもワイヤーが取り付けられているカップリングのような部品の3つの溝がどうも行き過ぎて隣の溝に入ってしまうことで例のガコっという音が出ているのではないかと想像できます.で,その角度は何で調整するのかというと,スプロケットカバーにある小さい蓋を外したこのアジャスタボルト.

実際ボルトの頭にあるマイナス溝が少し拡がってしまっていて,ナットを緩めただけではボルトをまわすことができず,スプロケットカバーが付いた状態で調整するはずが,外したまんま目で見た感覚で少し前に出してみて取り付けたのですが,これが一発目からどんぴしゃだったらしく,今度はメインスタンドをかけエンジンをかけクラッチを握り,ギアを入れてみてもリアホイールはやんわりと回るだけになりました.あとは少しクラッチワイヤーのアジャスタで遊びを調整したらほぼ完璧.

それにしても今までクラッチ周りを弄ったやGPz400Fやザンザスのときはこのようなアジャスタはなかったし,ニンジャなど油圧クラッチのクラッチはクラッチオイルを適正に入れていれば調整はいらなかったように思います.たしかにザンザスなどではワイヤーの可動部がスプロケットカバー側とは逆についていた点がGPz1100とは異なります.確かにスプロケットカバーについていることで,押し込み高さのばらつきが生じ,このような調整機構が必要なんでしょうね.今回あらためてクラッチワイヤー調整の奥深さというのを再認識したっていう感じです.

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