タンクキャップの気密性改善

最近タンクを満タンにして走っているとにわかにガソリン臭が漂ってくるようになりました.そんな中とある週末,信号につかまっているときにふとタンクキャップのところに目を落としたら,なんとキー穴からブクブクとガソリンが噴き出しているではないですか! あわてて路肩に寄せてタンクキャップを開けて圧力を逃がしたのですが,すぐ次の信号でもまたしてもブクブク.こりゃいくらウレタンクリアで仕上げているにしてもタンクの塗装がやばい.あわててうちに戻ってしばらくタンクキャップを開けて放置してブクブクがなくなるのを待ちます.加えてその間タンクをひたすら綺麗に拭き上げて,ガソリンのダメージを最小限に抑えました.

さてなんでこんなことになっているか考えましょう.元々このGPzシリーズのタンクキャップは気密性に問題があるようです.確かに以前火入れまですったもんだした時期が長く,その間にタンクに多量の水分が浸入してしまったのは記憶に新しかったりするわけです.でもこんなキー穴からブクブクなんて現象は今まで見たこともありませんし,ネットでそれと似た現象すら紹介されていなかったりします.タンクキャップの減圧機能の欠陥という以外さっぱり詳細な原因もわからず仕舞いで,なんかわからないけどパッキンとかを交換すればいいんでしょっとパーツリストを覗いてみたところ,なんとタンクキャップってのはキーシリンダー以外はほぼASSY交換しか手が無いようです.うーん,なんだかな〜.ニンジャと1世代しか違わないってのに,ここまで苦労せざるを得ないとは.

当然ASSY交換なんてことブルジョア生活に縁遠い私には出来っこないので,ひとまず原因を特定するためタンクキャップをばらします.すると,どうもエア抜き穴はちゃんと通っているようなのですが,キーシリンダーの奥のOリングが痩せてしまって用を成していないことがわかりました.しかしここがダメになってタンク内に水分が浸入するのは理屈通りなんですが,ブクブクの原因になるのは解せない気もしないではない.

実際ここのパッキンが逝かれていたとして,その交換後は気密性が上がる分尚更内圧が上がり,キー穴からではなくエア抜き穴からブクブクが発生することになります.そうなれば,今度は漏れたガソリンがタンクの塗装面を直撃することになり,結果として更に事態を悪化させることになるかもしれません.とはいえ私の他の選択肢にタンクキャップのASSY交換はないわけでやっぱりこのOリングを交換するしかないわけです.従ってパーツリストにないOリングをどうやって買うか悩んだ挙げ句,先日も登場したヤフオクで購入した耐ガソリンのOリングセットの中から適当にチョイスすることにしました.

前回その全貌はご紹介しませんでしたが,ものはこんな感じで恐らくインチサイズでバリエーションだけ結構ある感じです.まあサイズはOリング溝があったらそれに対して少し大きめに出っ張るようなものをチョイスすれば何とかなるでしょう.そこは当たって砕けろ精神があってようやく使えるような代物と納得します.一応少し太めのサイズではありましたが,それを仮組してグリスを塗ってキーシリンダーを回してみたところほぼ純正のフィーリングに近い感じで回せましたので,これはひとまずキーとしての機能はOK.あとはガソリンの漏れ,水の浸入ってところでしょうか.

ということで今回はパッキンを交換しただけで,夏の暑いさなかもガソリンがぶくぶく吹いてくるようなことはなくなりました.その代わりと言ってはなんですが,足り終わった後にタンクキャップの近傍からピーというような音がかなり長時間にわたって鳴っていることが多くなりました.これは気密が上がった分エア逃げ穴からエアが漏れている音ということになりますが,あんまり気持ちのいいものではありませんね.あと,水についてはリザーブにしたときにスラッジのようなものが出てきましたが,それが交換以前からの物か,以降堆積したものかわかりませんので,ちょっとわかりません.これはもう少し長期にわたって確認しておこうと思います.

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