なぜか怒涛の車検(その2)
さて衝撃の事実が発覚してうちに戻った直後,早速アクションを開始します.というのも,車検がOKとならなかったため1ラウンド終了.の頃にちょうど支局を出ることができたので,まだ時間は11時の前半.会社は半休を取っているのでこの短い間ではありますが,カワサキのお客様窓口に電話しておこうと思ったわけです.で,車検証とエンジン番号のメモを手にダイヤルすること数回.番号入力でたどり着く整備,車検関連の窓口にやっとつながって,車検の経緯を説明しました.車体番号,エンジン番号を伝えたところ,向こうで何やら調べるので折り返し電話するとのこと.
そこで得られた回答では,
・KZT10BGも確かにGPz1100空冷のエンジンである
・GPz1100空冷のエンジン形式にはKZT10BEとBGがあり,BEは米英仕様,BGはスウェーデン,ドイツ仕様
・最大エンジン出力はBEが120馬力,BGは100馬力である!
とのことで,その証拠となるサービスマニュアルのページをFAXで送ってくれるとのことでした.で,送られてきたFAXを見ると,どうも似たようなページを見たような記憶が….それは以前入手したGPz1100空冷用のサービスマニュアル補足版の1ページでした.ただ,私が持っているのはA1のみ用で,送られてきたのはA2用と銘打ってあります.まあ,そこらへん少々違いはありますが,エンジン形式名の部分さえわかっていれば問い合わせなくってもよかったのかもしれません.でも何が問題であったのかははっきりわかりました.これで1歩前進.

で,方針を考えます.まず車体は本来BEの120馬力エンジンが載っているもの,エンジンは間違いなく100馬力仕様.であればパワーは少なくなる方向なので,強度計算などは不要になります.もともとその逆でパワーが大きかった場合の心配をしていたのですが,それが逆となると話は別.強度計算をしないで済むならばここはしっかりと改造車登録をして,このエンジンのまんま行きたいわけです.すなわちこれで改造車の車検というものをまあ簡単なルートではありますが一回でも経験しておこうという前向きな姿勢になれたのです.そうなると,何を準備しなければいけないかを早速調べなければいけません.規程を読む限り,今回の原動機の換装においては下記の書類が必要なようですので,それぞれ方針を立ててみます.
1)届出書 →これは定型のフォームに書けばよいだけ
2)改造概要等説明書 →これも定型のフォームになんとか書ける.(強度計算がなければ…)
3)車両を特定する資料 →これは先のサービスマニュアルの写真,と実車写真を撮ればOKでしょう
4)"技術基準等の適合性を証する書面" → ここはカワサキの窓口の説明通りのことを書けばよいかも.窓口の連絡先も一緒に
5)保安基準適合検討書 →最高出力が下がっているので問題ない旨を書いておこう
6)外観図 → 3)の写真を流用しよう
7)改造部分詳細図 → エンジンの取付部と外観がわかる写真をとっておこう
8)動力伝達装置強度検討書 → 最高出力が下がっているので問題ない旨を書いておこう
という感じで超安易バージョンの書類準備を考えました.これに沿ってその次の週末書類を作成します.これならサービスマニュアルの補足版があるので,なんとか準備には事欠かなくスムーズに書類の準備は終了.あとは3時間だけ夕方会社を抜け出させてもらって,この書類を運輸支局にある自動車検査法人の改造車の相談窓口に提出するだけです.流石に車検の法制度上は違法改造になるのでGPz1100ではなくプリウスで運輸支局へ.少し16:30より早くついてしまったので窓口が開いていなく,少し待ちましたがほどなくして担当の方が来てくれました.今回の経緯などを説明して,書類の内容を確認してもらいます.エンジンの外観,取付方法のところは流石に通常は分解図などが必要とのことでしたが,今回は仕向地違いの純正エンジン同士の載せ替えということで,まあ写真だけでもいいでしょうということでなんとか書類は受領してもらえました.
ということで,書類の審査は1週間以上はかかるということで,その結果を知らせる電話を待ってくださいとのこと.果たしてどうなることやら.
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