クランクケースの車体搭載

前回とりあえずクランクケースを組んだだけになってしまいましたが,室内の部品を減らすことを考えればあまり効果的とはいえない終わり方であったと言わざるを得ません。 やはり車体に載せて室内からクランクケースの姿が見えなくなって初めて家族に認めてもらえるようになるという切実な思いの元,かなり急いで車体への搭載を決行することにしました。

まず車体に搭載するにあたって必要なのはエンジンマウントです。これは車体の新旧に関わらず同じ部品が使用されていることがパーツリストから明らかですので,かなりお気楽にGPz1100用としか表記のないものを落札。 これでエンジンが果たしてマウント出来るのかある意味ドキドキ感を味わいつつの作業です。

まずはエンジンをフレームの中に入れるにあたってせっかく綺麗に塗装したフレームを傷付けないように養生します。具体的にいうと単に段ボールをフレームに沿わせ巻き付けただけなんですが,これはエンジンをフレームの中で中途半端に動かしてしまうとイチコロにも思えますが,腰下だけの重量ならばそんなに厳しい状態にもならないだろうという楽観的な考えの下強行します。

さてここからは力仕事。腰下を車体のそばにとりあえず置くところを用意しておき,玄関ドアを開放して玄関で腰下を持ち挙げます。今までかなりな回数持ち挙げていますので,持ち挙げた感じはまだまだいける感じでした。でも油断は禁物です。経路には段差もありますし,狭くなっているところもあります。このような重量物の運搬での危険は経路や下ろす瞬間のことを考えずに持ち挙げたものの,その経路や下ろすときに不測の事態が起こり腰などに無理がかかって負傷してしまうことが多いのです。経路に怪しいところがある今回は多少の余裕が必要なのです。

さて気合いを入れて持ち挙げたものの,事前の準備が完璧であったこともあり極めてすんなりと仮置き場所に腰下を鎮座させることに成功しました。こうなったら勢いでフレームに載せてしまいましょう。もう重さには慣れてしまったのでフレームの中に収めるのに都合が良さそうな左右をわたるように手を掛け持ち上げさっとフレームの中に収めました。 思っていたほどその作業が困難でなかったので,フレーム保護のために巻いていた段ボールにもダメージはなく,しっかりと保護材としての機能を果たしています。ここまでで今まで作業上の懸案事項がクリア出来たこともあって一安心です。

後はジャッキでエンジンの高さを調整しつつボルトで締結していくだけ。ボルトについてははじめに入手した種車に一通りくっついて来たので,それを見つけて来て安心して取りつけられる寸法。なんですが,後ろ側を先に仮留めして前周りの二ヶ所を留めようとしたところ,これが一向にネジ穴が合わない。エンジンの高さをいくら変えてもダメです。 こりゃもしかしたらA1向けのフレームフィッティングはA2以降に使えないのでは?とまた変な汗が背筋を伝います。しばしエンジン周りをしげしげ観察して原因を探ったところ,案の定下周りに異常あり。

エンジン下のフレームとオイルパンが段ボールを挟み込んで段ボールが動かないところがあります。なんで?とまた変な汗をかく私。だってこのようなケースで考えられる最悪のケースってだいたいフレームが実は曲がってましたとか超弩級の結末が待っていたりするんですもん。 でちょっと冷静になって考えて見ました。何か間違いを犯しているに違いない。ということでその真偽を確かめる便利なものを私は持っていることに気付きました。そうですパーツリストです。

早速うちにパーツリストの確認に走る私。その1分後,ちょっと恥ずかしそうに車体に歩み寄る私。そうなんです。明らかな過ちを犯してしまっていることに気付いてしまったのです。どこがいけなかったかと言うと,後ろ側のエンジンマウントボルトはエンジンとフレームの隙間を埋めるのに二本のカラーを左右に挟むのですが,この右左を逆に取り付けていたのです。道理でフレームとオイルパンの隙間がなくなったり,ネジが締まらなかったりするわけです。

ほほを若干赤らめつつ左右のカラーを入れ替えて再び組み直したところ今度は無事全てのマウントがしっかり止まりました。 うーん,まるで長らく悩みの種だった難問が解けたかのような爽快感。さて今回は無事腰下が車体に載ったところまでで終わらざるを得ません。なぜならそれ以上進められるだけの部品がまだありませんし,気力も。でもこんな状態のまま長らく屋外にエンジンを放置していいはずがありません。したがって完全防備が必要です。

まずはシリンダースリーブの入る穴をウェスを突っ込み塞ぎその上にテープを貼ります。側面はカバー類がまだ入荷していないのでエンジンをフレームごとエアキャップでぐるぐる巻きにしました。その上に段ボールを巻いて完全(?)防備。

うーんなんとかエンジンを一部だけとはいえ車体に載せられたので,玄関はまあまあスッキリ。でもすぐに次の工程で必要なパーツが徐々にまた玄関に集結してきたりしてあんまり改善したとはいえないかも。車体が組み上がったら次のパーツがなくなるので,そのときまで玄関のクリーンナップはお預けという感じです。

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