エンジンについてはこれが今まで経験したことがない程の苦難を予感させます.そもそもニンジャよりはるかに売っていた期間が短かったとはいえ所詮80年代ということで,1000RXとほんの3年のタイムラグはたいしたことないさとたかをくくっていたのです.
実際種車も比較的簡単に見つかりましたし出品されている部品もそんな少なくは見えなかったのですが,いざ進んでいって見ると750と当然共通部品であるはずの部品が実はそうでなかったり,同じ1100の部品でありつつも年式ごとに違う部品が使われていたりします.これが部品単品での話しならばまだ簡単なのですが,多くの場合,2~3の部品が組合せで変わっていたりするので,部品入手は飛躍的に困難さが数段増してしまっているのです.
しかし車体周りのパーツで既にそのような状況なのに,エンジンについてはこれに輪をかけて困難なことがわかってきました.それはGPz1100の生い立ちによるところが大きく,こんな企画をはじめる前にそれがわかっていれば確実に断念していたとも思われるほどの原因でもあるのです.今回それについて勿体ぶってないでさっさと白状してしまいましょう.実はGPz1100がカワサキ空冷エンジンのファイナルエディションであるということと,世界的にZシリーズのフリークが多いということを考えればその答えは簡単に導き出せるのです.
まずZ側の事情ですが,
冷静に考えれば部品単位で入手するのもいいのですが,出来るだけ同じ車体からバラしたものを再度組み立てて行ったほうが安全ではあります.でも出品されているエンジン部品は大抵の場合完膚なき状態まで分解されている上,小物部品の欠品もあります.ニンジャの場合は小物部品一式がまとめて売られているケースが多いのでそれを狙えばよいのですが,不幸にも1100ではその手が使えないようです. 一時書無し部品取り車をねらってエンジンを載せ替えることも考えましたが,それをするとなるとまた家の中が部品で一層溢れ返るわけで土俵際の家族関係にトドメを刺すことになりかねません.
ここは気長に腰下だけとかヘッドassyとかで売っているものを待つしかないと,早々と長期戦の構えに入る私.実のところは しのごの悩んでいるだけではありますが,ここで長くなっちゃったので次回に続くのでした.