インジェクション装着(その1)

さて,電装系がバッテリを積むことによっていろいろ確認できるようになったので,燃料ポンプやらセンサーなど含めて電装を伴うインジェクションにそろそろ着手しようと思います.カワサキのインジェクションというのは実はこのGPz1100が初ではなく,z750GP,z1100GPあたりで初採用されたようです.ようですというのはどうも記憶が定かではなく,それ以前にも海外でインジェクション使用の機種がリリースされたとかそんなことを聞いたことがあったのですが,そのモデルの名前を忘れてしまっているからに他ありません.

まあ,当時のインジェクションのメリットは単なる高出力化だけであったので,このような空冷の設計の古いエンジンで最高馬力を少しでも伸ばすために重宝された時代背景もあって,世界最速を目指してリリースされた1100には必然的についてきてしまったんでしょう.”しまった”と私が言うからにはあまりインジェクションのことを好ましく思っていないということになりましょうが,それもそのはず,このインジェクションでこの時点で既に多大なる苦労をしてしまっているからなんです.まあ低燃費車が好きな私の属性に加え,この時代のインジェクションの唯一の売りであった最高出力には全く興味がわかない私としては無理もない話しなんですが...

まず,このインジェクションの話ではその入手から七転八倒振りをご紹介せねばなりますまい.時はさかのぼること約1年半前.意気揚々とGPz1100の様々なパーツを買いあさっていた私は,車体もくみ上げつつあった最中そろそろインジェクション周りも揃えておかねばとちょうどGPz1100用インジェクションスロットルボディ一式なる出品物をゲットしました.この時点でA1とA2以降で様々なパーツが異なることに気づいていたので,パーツリストにおいて年代ごとの差異がないことを確認してから入札するといった念の入れようでした.

同じく燃料ポンプについては購入してあんまり時間が経ってしまうと固着してしまったりするかもということで比較的最近になって購入したしだいですが,いずれも結構なお値段で,完全に予算オーバー.まあエンジン関係ですでに予算の4倍を軽く超えているのでもうそんなのそれほど気にしてませんが.他にも燃料フィルタが必要ということで,少し形が違いますが入手.これで車体に取り付けることが出来るようになります.

で,さあ取り付けようということでパーツリストを見たりネットに転がっているGPz1100関連の写真をいろいろ見つけて,実物を見ながら取り付けのシミュレーションをしてみたところ不具合発見.どうも随分前に入手したそのインジェクションですが,GPz1100のものではないということが発覚.それで,一体これは何なのかを調べてみたところ,z750GP用のようです.これは痛恨の手配ミス!といっても私はGPz1100用と銘打ってあったものを購入しているので,要は出品者のミスなのですが,もう1年とか経ってしまっているのでクレームを付けようにも付けられません.

ここでもしかしたら出品者がGPz1100にz750GP用の物を流用していたのでは?と考え,構成部品が同じかどうかを確認しましたが,どうも違う部品も多いようです.インジェクタそのものは型番が同じようでしたが,そこまで人を過信するのもなんなのでひとまずこのz750GP用を流用するのは断念.新しくまた大枚はたいて正真正銘のGPz1100用を落札することにしました.今回はもし出品者がいい加減であってもちゃんと配管の形状やリリーフバルブの位置などからそれと特定することが出来るのでほぼ確実です.もともと弾が少ないのもあって結局入手にそこから2ヶ月を要しましたが,なんとか実動車取り外しで程度がそれなりのものを入手することが出来ました.

ちなみにこのインジェクションを搭載するに当たってキャブ車ならほぼ交換するエアクリーナーとの間のインシュレーターが既に生産中止となっていることが分かりました.そのためエアクリーナーボックスも2セット購入し,そこから使えそうなものを4つかき集めて取り付けに望みます.まあ使えそうといっても,かなり硬化が進んでいるものもあり,ここらへんは微妙なところです.

なおGPz1100のエアクリーナーボックスというのは2分割式になっていて,結構でっかいので2セットもあると非常に場所をとってしまいます.結構ここらへんをかみさんの目の届かないところに隠すのが大変だったりして精神的なストレスもひときわ過酷を極めました.ということで物をそろえるのに必要以上にすったもんだしてしまったので取り付けは次回のお楽しみということになります.

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