エンジン載せ換え(その1)

エンジンも入手したことですし,特に場所を取るエンジンを車体にいち早く搭載するのが新たな私 の責務になりました.今までの停滞気味の状態から少しでも早く脱却して順調なペースにもどらなけれはいけないのです.

といっても,いきなりが今は腰下だけだとはいえエンジンの載せ換えからとなると,そうそう簡単に重い腰が急に軽くなってはくれません.作業の再開にはとてつもなく大きな決断が必要でした.(ようは面倒なだけ) 結局それでも大きな決断をして次の週末にはなんとか作業を実施することにしたのですが,気力が出てくるのに時間がかかってしまって始めたのは午後から.

まずエンジンを下ろす前にフレームの保護です.前回と同じく段ボールをフレームに巻き付けて養生しておきます.広めの板をあてがいジャッキをかまして前後3箇所のネジを外しました.最後のネジを外す瞬間は手をかけてフレームにぶつからないようにしてジャッキを挙げてアンダーフレームがオイルパンより下になるまで高くします.あとは気合い一発で腰下を持ち挙げてあらかじめ敷いておいたカーペットカバーの上に下ろしました.

さてあまりに簡単に腰下が下ろせましたが,よくよく考えたらまだ載せる方のエンジンの状態確認も済んでいません.早速梱包を解きエンジンとご対面です.外観についてはジェネレータカバーに傷がついており汚ならしく黒くペイントされています. 出品のコメントではオイル漏れありとのことでしたが,見たところヘッドカバーから見事に漏れています.他はエンジンが天地逆に梱包されてきたためかブリーザーからの漏れ.他の定番はスプロケットシャフト周りからの漏れもなく,外観的には当たりな感じ.あとは実働車から下ろしたばっかりというコメントの真偽のほどを天に祈るだけです.

あと出品写真では確認していなかったのですが,このエンジンにはマウント類がついていませんので,腰下から移植します.しかしエンジン前の下側のマウントがなかなか抜けません.古いので固着しているというのもありますが,汚れもあって外し方が見ただけではイメージ出来ず叩いたり引っ張ったりしましたがダメ.最終的に左右のパイプが中央で隙間なく当たっているだけというのがわかって,真ん中にマイナスドライバーを差し込み,こじって徐々に左右に飛び出させ最後にひっこぬきました.なんかどうでもいいところでかなり時間を食ってしまい,ちょっとへこむ私.

マウントがついたらついにエンジン搭載です.といいつつもその方法についてまだなんにも考えていなかったりします.まず何も考えていない状態から少し考えて出てきた答えは,一人で持ち上げたらどうなるか.でものは試しということで,やって見ました.気合い一発,ふんぬう! とりあえず地上20cm程度は持ち上がるのですが,そこからはてんでダメ.とてもフレームを通して所定の位置になんか無理.まあ腰下にヘッドが載っただけでも相当な重量増加なのに,ジェネレータなど付属していては全く勝手が違うのは当たり前ですね.

さて,次の方針は外装などを外してからエンジンを横に寝かせてそこに車体を被せるというもの.以前GPz400Fのときにフレームのみの状態でやりましたがこれを足周りがついた状態でなんとか出来ないものかと考えたのです. でもフレームに足周りがついただけでも持ち上げることは困難です.そこでエンジンとフレームの姿勢と位置を微妙に調整しつつフレームをエンジンの上に倒し込めばなんとかなるかも?と思ったわけです.で,やって見ました.倒し込んでは位置を調整してを何度か繰り返して,ひとまずフレームの中にエンジンを嵌め込むことになんとか成功.でもここから先のボルト締めに至るさらなる微調整が出来ません.重量物同士の微調整となるとどうしてもお互いがガツガツ当たってしまって,フレームの養生していない箇所が傷ついてしまいます.

これはいかんということで敢えなく中止.しかしここからが往くも帰るも地獄.ここまでで斜めに傾いたフレームを支えながらエンジンの位置を調整したりしてかなり長時間に渡って筋肉を使い続けてきたわけで,筋肉中の乳酸値はリミッター振り切れ状態.そんな私が再びフレームをエンジンヘッドとオイルパンの両方を躱しつつ起こさなければいけないわけで,もうここからは火事場の馬鹿力を通り越して人類が未だ遭遇したことのない未知の領域に足を踏み込まなければならないのです.まあ結局のところそんなことはできるはずもなく,一旦フレームの下に近くにあった木片をはさんで小休止.

ひとまず家の中に駆け込み筋肉疲労をなんとかする前に不足した水分を補給します.10分程度休憩して再開.今度はフレームの上のスペースが比較的大きくなるようにフレームの位置を調整して再トライ.今度はフレームがエンジンヘッドとギリギリ躱す感じで抜けて来てくれてラッキー!ということでなんとか現状復帰.

さて,一旦窮地を脱したところで,そろそろ長くなってきたので続きは次回.

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT